ぐるっと日本を旅してみた Vol.90
いつこの旅は終わるのだろうか?
沢木耕太郎が「深夜特急」の中で
「人の一生に幼年期があり、少年期があり、青年期があり、壮年期があり、老年期があるように、長い旅にもそれに似た移り変わりがあるのかもしれない。」と語る場面がある。
僕らの旅は、壮年期から老年期にかかろうとしているのだろうか?
この後、どこを通って、どこで泊まって、進んでいくと何日で新潟へ帰ることができるか。
そんな事ばかり考えていた。
「3ヶ月で帰って来る」
かみさんにはそう言って出てきたのだが、まもなく3ヶ月が過ぎようとしていた。
「むきばんだって何?」
道路標識に「むきばんだ」と書いてあるのだがそれがなんだか分からない。
角の丸い四角の中に逆三角形が書いてあり、点で目鼻口が書いてあるキャラクターが描かれている。
それがなんだか分からない。
分からないから、
「行ってみようか」
一度は通り過ぎたが、気になりすぎたので車を戻し、道路標識に従って「むきばんだ」を目指した。
驚いたのは、鳥取県立の公園だったのだ。
弥生時代中期の妻木晩田(むきばんだ)遺跡を中心にした「鳥取県立むきばんだ史跡公園」というのがその正体だった。
謎のキャラクターは「むきばんだ」をもじって「むきぱんだ」というらしい。
墳墓をデザインしたマークとダジャレのむきパンダ。
なんだか面白い公園だ。
資料館に入ると、弥生時代の妻木晩田遺跡の様子を再現したコーナーや、当時の集落がどのように広がっていたかとか、石器などの説明が書いてある。
意外と見応えがあった。
外へ出ると、林の中へ遊歩道が続いていた。
林を抜けると広場があり、竪穴式住居がいくつか立っている。
中を覗くと薄暗がりの中に囲炉裏があり、そこを囲んで多くの人が住んでいたらしい。
公園はかなり広くて全体を見て回るには時間がかかりそうだった。
ここで雨が降ってきた。
さほど強い雨ではないが僕らは撤退することにした。
鳥取牛骨ラーメンというラーメンがあるらしい。
牛骨のラーメンはあまり食べたことがなかった。
ここは、食べてみたいと思った。
国道沿いの古びた味のあるお店が「いち源」さんだった。
カウンター席に座るといち源ラーメンと餃子を頼んだ。
鳥取牛骨ラーメンは、テールスープの様な味で、ストレート麺で、美味しかった。
餃子も皮がパリッとして美味しい。
美味しいラーメンを食べて幸せだった。
ごちそうさまでした。
「由良駅へ行きたい」
ミィが言い出した。
由良駅のある北栄町は、名探偵コナンの作者、青山剛昌氏の出身地だ。
そのため北栄町はコナン一色になっていた。
橋の名前は「コナン橋」。
通りの名前は「コナン通り」。
JR山陰本線の由良駅も別名「コナン駅」となっているようだ。
僕らは、由良駅に着いた。
駅名標は、「コナン駅」。
駅前には、コナン駅に狙いを定めて指を向けるコナンの像。
ミィは大興奮で駅の写真や、コナン像の写真撮っている。
ミィは駅以外にも行きたいところがあるという。
「コナンの家があるんだよ。」
「家?」
「コナンの家 米花商店街」という公園のようなところがあるらしい。
「マンホールの写真撮ってくる」
そう言ってミィは通りを歩いていった。
僕は車でコナンの家へ先回りすることにした。
コナンの家は、カフェの併設されたグッズショップといった場所だった。
広い駐車場があり観光客が多く訪れるようだ。
ミィが満面の笑みでやってきた。
当然のようにグッズショップへ入っていく。
また、荷物が増えるのだろうか?
コナン通りを走ると、名探偵コナンのキャラクターの像がところどころに立っている。
その通りの先に青山剛昌ふるさと館が建っていた。
青山剛昌ふるさと館は、名探偵コナンやYAIBAの作者 青山剛昌氏の記念館だ。
と、言っても内容はほとんどコナンでしたけど。
僕は、YAIBAが、好きだったんだけど、コーナーとしては一瞬でした。
作者の紹介、作品の紹介などを展示パネルや映像で表している。
相変わらず、一つ一つ丁寧に説明を読んでいくミィに付き合って2時間くらいかけて館内を回った。
特に最後の 3D映像は圧巻だった。
カウントダウンと共に始まる映像に僕達は見入っていた。
因幡の白うさぎの話は子供の頃から何度も聞いていた。
有名な話だ。
隠岐の島に住んでいた兎が出雲の国へ向かおうとした。
その際にワニ(サメ)に彼らの数を数えるために隠岐の島から出雲国まで並ばせてその背中を渡りながら数えていくという嘘をつく。
もう一歩でたどり着く時に気を許してホントのことを口にしてしまう。
その為、怒ったサメが兎を海に落として襲いかかり、その毛をむしってしまう。
その兎が瀕死の状態でたどり着いたのが白兎海岸。
「道の駅 神話の里 白うさぎ」の目の前の砂浜がそれだ。
海岸へ降りるとそこに兎はいない。
今日は天気が悪いので暗い日本海が広がるだけだった。
海岸の反対側は、神社になっている。
白兎神社といい、因幡の白兎にちなみ白兎神を主神とする神社だ。
参道には白兎の像が立ち並んでいて多くの兎に導かれて進むと社殿があります。
鳥居の上には石がたくさん置いてあった。
「結び石」といい投げてうまく乗せる事ができると縁結びの願いが叶うという。
試しに投げてみるがなかなかうまくいかないものだ。
まぁ、今更縁結びを願う必要はないんですけどね。
コナン駅があるならば、飛行場はコナン空港だろう。
鳥取空港は、鳥取砂丘コナン空港が愛称として使われている。
中に入ると、名探偵コナンのキャラクターが溢れかえっていた。
いろんな仕掛けやコーナーが有るのだが、そもそも名探偵コナンを見ていない僕にはさっぱり分からない。
コナンと言えば「未来少年コナン」なのだ。
ミィは大喜びで見て回っている。
僕は、展望デッキで飛行機を見ている方が楽しい。
鳥取県は思った以上に面白い。
南部は、ゲゲゲの鬼太郎でできていて、
中部は、名探偵コナンでできていて、
北部は、砂丘でできているようだ。
明日は、砂丘へ行ってみようか。
鳥取駅の近くに宿を取った。
荷物を置くと早速鳥取駅へ行ってみる。
鳥取駅は、さすがに「コナン駅」とはなっていなかった。
駅前の地名サインは TOTTORI だ。
駅をウロウロしてから商店街のアーケードを歩きつつ夕飯を食べに向かっていく。
津山ホルモンうどんが美味しいとは聞いていた。
だがこの旅で津山へ行くことはなかった。
鳥取で調べたら、鳥取ホルモンそばというものがあったので食べてみたいと思った。
商店街をぶらぶら歩いてお店へ向かう。
鳥取ホルモンそば御縁さんは、商店街の一角にあった。
カウンターが6席くらい、小上がりのテーブルが2席くらいの小さいお店だ。
僕らはカウンターに座るとホルモンそばと、カレーホルモンそばを頼んだ。
目の前には鉄板があり、じいちゃん店主が次から次へと調理していく。
肉がじゅうじゅうと良い音を立てて美味しそうに仕上がっていく。
ホルモンを炒め、焼きそばと合わせていく。
見ているだけで美味しさがわかってくる。
「お待ちどうさま」
ホルそばが運ばれてきた。
早速食べてみたけど、美味しかった!
ホルモンがプリプリでそばとよく合う。
そのホルそばにカレーを和えたカレーホルそばは鉄鍋で出てきて驚いた。
熱々です。
じいちゃん、ばあちゃんがいっぱいいっぱいでやってる感がすごかったけど。
ちゃんと対応してもらって美味しくいただきました。
ごちそうさまでした。
2023/09/22(金)
天候:雨のち曇り 最低 21.5℃/最高24.9 ℃
鳥取県境港市〜鳥取県鳥取市
走行距離:114.0km
総走行距離:12147.3km
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