ぐるっと日本を旅してみた Vol.79
北海道で、エゾシカ、オジロワシ、キタキツネ。
青森で寒立馬。
長野で、ツキノワグマ。
岩手、奈良で鹿。
いろいろ野生の動物を見てきた。
そしてここ、宮崎でもいろんな動物を見ることになる。
心配していた雨は降ることなく朝を迎えることができた。
空が晴れ渡り気持ちの良い朝です。
誰もいない蜂の巣公園を散歩。
公園の脇には大きく蛇行した広渡川が流れている。
そこに吊橋が架かっていて対岸のテニスコートやロッジのある区画へ行く事ができた。
橋の下にはカーブを描いて川が流れていてとてもきれいな風景だ。
こんな風景を独り占めできる朝の散歩はとても気持ちが良い。
さて、テントに戻りミィを起こして朝御飯にしようか。
天気が良いので今日の行程も楽しみだ。
林の中の道の途中にゲート、駒止の門があった。
「野生馬保護協力金」を支払い先へ進む。
野生の馬を見る為に都井岬へやってきたのだ。
しばらく山道のような道路を走っていると視界が開けた場所に出た。
小松ヶ丘という場所で目の前に海が広がっている。
さらに進むとグランピング施設があり、ドーム状のキャビンが並んでいた。
その向かいは「都井岬観光交流館 PAKALA PAKA」というキレイな建物があった。
中に入ると、都井岬の野生の馬 岬馬の説明と一緒に写真が貼ってあった。
室内はガラス張りでオーシャンビューのシートがある。
ちょっとした売店とレストランがあり食事ができるようだった。
僕らは、パカラ・アンダギーを食べて見ることにした。
要はサーターアンダギーなのだが、沖縄では食べなかったのに宮崎で食べることになるとは。
外側がサクッとしていて中がフワッとしているパカラ・アンダギーは、程よく甘くて美味しかった。
そう言えば、馬を見に来たのにまだ岬馬に遭遇していないなぁ。
馬糞はあったので気配は感じているのだけどね。
「馬!」
前を走る車のブレーキランプが点灯して停車した。
僕も車を停める。
目の前に岬馬が悠々と歩いている。
間には柵などはない。
ちょっと手を伸ばせば届きそうな距離感で「馬」がそこにいた。
「すごいね!」
僕らはちょっと興奮していた。
都井岬灯台前の駐車場に車を停めた。
「ここにもいる!」
駐車場のガードレールの外側に親子の馬が草を食べていた。
外側は急な斜面になっていてその下は海だ。
起用にその斜面を動いては草を食べている。
ジャ・ジャ・ジャと、草を噛む音と、時折身体を震わせて ブホッ と鼻を鳴らす音だけが聞こえる。
小さな子供がガードレールまで近寄って嬉しそうに馬を見ていた。
こんな風景を見ていたら大人だって笑顔になるよ。
親子の馬は、人間の事など気にしないようにただ、ただ、草を食べている。
野生の馬はたくましいなぁ、と思った。
参観寄付金 300円を2人分支払い都井岬灯台へ向かった。
階段の先に白い灯台が見える。
青空に映えてとてもキレイだ。
階段を登り、灯台に入る。
中には人一人通るのがやっとという螺旋階段を登って行くが、梁のようなものがあったりするので頭をぶつけそうだ。
階段の最上部に扉があり外へ出ることができた。
この上に灯器があり夜になると強力な光を照らして船舶へ位置を示しているのだ。
外側はバルコニーになっていてグルッと回ることができるが、ここも狭いのですれ違いもなかなか大変だ。
バルコニーからは大平洋を見渡すことができる。
海の向こうに島影が見えた。
「西表島かな? 種子島かな?」などと適当なことを言っていたが、後から思えば志布志湾を挟んだ反対側、内之浦の辺りだったのかもしれない。
西表島があんなにはっきりと見えるわけが無い。
灯台から出ると脇に展望台のようなところがありここからも海が見渡す事ができた。
階段を降りて寄付金を払った建物まで戻ると、受付の隣に資料館があった。
中には灯台の仕組みや、灯器の実物が展示してありなかなか面白かった。
日本国内にはこうしてのぼれる灯台が 16箇所ある。
青森で寄った尻屋崎灯台もその一つだ。
北は、尻屋崎灯台。
南は、沖縄県宮古島の平安名崎灯台。
16箇所を巡るスタンプラリーもあるらしく 200人ほどが成功しているとのこと。
もしも、2度目の日本一周をやるとしたら「のぼれる灯台巡り」に挑戦してみたいな。
まだ日本一周を終えていないのに妄想を働かせる自分がいた。
「踏むなよ。」
ソテツの間を下っていく階段を降りていた。
ここでは岬馬に出会うことはなかったが、階段のあちこちに馬糞が落ちていた。
「ここだと眺めが良いから気持ちよく出るのかな?」
海を眺めながら階段を降りて、バカなことを考えたりする。
海が間近に迫ったところに広場があり、祠があった。
御崎神社という神社で、本殿の祠は崖の中腹にある。
残念ながらそこへ行けないようだった。
広場から下は岩場で波が荒々しく飛沫をあげていた。
岬の上にある灯台からの眺めとは違って迫力のある景色だ。
再び馬糞に気をつけながら駐車場に戻ると、僕らは都井岬を後にした。
「島に行くかい?」
近寄ってきたおじさんに声をかけられた。
「いえ、ちょっと寄っただけで・・・」
「あ、そう」
おじさんは、それ以上は何も言わずに小屋の方へ戻って行った。
幸島は、猿の島として有名だ。
猿が芋を海水で洗って食べる光景は、TVなんかで見たことがある。
島へ渡るにはボートをチャーターして渡るしかない。
桟橋には何艘かのボートが係留されていた。
泳いでも渡れそうな感じで肉眼でもなんとなく島の海岸線の様子はわかる。
「猿、見えるかな?」
僕らは、目を凝らして島を眺めていた。
しかし、猿の気配は微塵も感じられなかった。
猿は気配を消してこちらを見ているのかもしれない。
猿を見ることはできなかったが、海と幸島の風景はとてもキレイだった。
海岸線を北上していく。
晴れ渡った青空と、青い海。
ところどころ植えられているフェニックスが南国感を出していた。
国道を走っていれば食事くらいできるだろう、と思っていたが思いのほか食事のできそうな所がなかった。
「この先に道の駅があるからそこでお昼食べようか」
僕は、ミィにそう言って車を進めた。
フェニックスが植えられた道路沿いに「道の駅なんごう」はあった。
土産物をさらっと見てからレストランコーナーへ行く。
海鮮が良いか、カレーやラーメンが良いか?と考えたがせっかく宮崎へ来たのでチキン南蛮を食べる。
ミィはシラス丼を頼んだ。
タルタルソースをたっぷりつけたチキンを頬張る。
美味い!
シラス丼も美味しいのだろう。
ミィも笑顔だ。
景色のきれいな海の見えるレストランで食べる食事は、何を食べても美味しいのだろうけれど。
そんな事考えなくてもやっぱり、美味しい。
大満足でした。
ごちそうさまでした。
「道の駅なんごう」の裏山に日本で唯一のジャカランダの群生があるらしい。
「ジャカランダ」がなんだか分からないまま向かってみる。
うねうねと曲がりくねった道を上っていると道路の両側にたくさん生えている木がある。
これが「ジャカランダ」らしい。
紫色の花が咲くのは5月から6月にかけて。
完全に季節外れなのだ。
緑の木々の間を抜けると、宮崎県総合農業試験場亜熱帯作物支場がある。
その中に「トロピカルドーム」というガラス張りのドームがあり亜熱帯性植物園になっていた。
見たことのある木、ない木。
聞いたことのある植物、ない植物。
珍しい木々のを見て回った。
フー、フー、フー、
トロピカルドームを出て、農業試験場の中を見て回ろうと思った時だった。
林の暗がりの中から鼻息のような音が聞こえてきた。
ミィと2人で足を止める。
ズングリムックリとしたものがこちらを見ている。
「イノシシ!」
僕とミィはビックリして顔を見合わせた。
「動かないで」
イノシシは、牙のある顔をこちらに向けていた。
ちょっと恐怖心を覚えた僕らは、イノシシを見つめたままゆっくり、ゆっくり後へ下がった。
周囲にはスタッフも他の客も誰もいなかった。
イノシシに、文字通り猪突猛進で突っ込んでこられたらたまったもんじゃない。
イノシシの気配は裏の林の中に消えていたが、僕らはゆっくりとトロピカルドームに戻った。
「イノシシいたねぇ」
「ビックリしたぁ」
中に入ってようやくホッとした。
ホッとして、ちょっと笑っていた。
やっと緊張がほぐれた。
宮崎市へ向かってさらに走っている時だった。
「鵜戸神宮」という標識が見えた。
「あの神社すごいところらしいよ!」
と、ミィが言う。
「じゃ、行ってみようか」
僕は、鵜戸神宮へ向けてハンドルを切った。
なんとも行き当たりばったりの旅なのだ。
駐車場から遊歩道のトンネルを抜けると、門前町の様な雰囲気の階段を下る。
階段を降りた所は、海岸沿いの高台。
参道の先に赤い立派な鳥居がある。
これが鵜戸神宮の入口だった。
参道はやがて階段になり、それを降りると右手は岩場に打ち寄せる波が見える。
そして、その左手が鵜戸神宮の本殿になるのだが。
大きな岩の下の洞窟の中に本殿が建っている。
確かに鵜戸神宮はすごかった。
こんな場所に建っている神社は見たことが無い。
本殿の奥にも回ることができるので行ってみると、主祭神を産んだ豊玉姫がこの地を離れる際に、まだ幼い主祭神の為に左の乳房を置いて行ったと言われる「お乳岩」なんかがある。
おみくじも、マンゴーみくじとか、一本釣りみくじとか、他では見ない面白い物があった。
そして、「亀石」。
亀のような形をした石の背中に水の溜まったくぼみがあり「運玉」という素焼きの玉を投げ入れると願いが叶うという事らしい。
多くの参拝客がこぞって運玉を投げていた。
僕らは、「運玉」よりも参道で見かけたシュークリームが気になっていた。
参拝を終えると、参道にあった土産物屋に向かった。
「日南レモン シュークリーム」がとっても気になった。
で、食べた。
うまっ!
レモンの香りとクリームの甘さが良い!
美味しかったぁ。
日南海岸や、リゾート地の青島海岸をすっ飛ばして宮崎市を目指していた。
道路は土盛したバイパスになり、交通量も増えてくる。
橋を渡り、市街地に入ると宮崎県庁へ向かった。
宮崎県庁防災庁舎の地下駐車場に車を停める。
防災庁舎を出るとすぐ左手に古い建物があり説明看板が立っていた。
横断歩道を渡り道路の反対側へ出るとそこに宮崎県庁舎が建っていた。
先ほどの建物よりもさらに古そうな立派な建物だ。
国の登録有形文化財にも指定されているそうだ。
最近では、東国原氏が知事になって有名になった場所でもある。
驚いたのは、この文化財に指定された建物が現役であること。
90年前に建築された建物が今も現役で使われているのだ。
興味津々で宮崎県庁舎本館へ入ってみる。
重厚な柱の立った玄関を入ると中央に階段がある。
まるで映画のセットかのような装飾の施された階段は、途中の踊り場で左右に分かれて2階へ続いている。
階段に使用されている大理石にサンゴやウミユリの化石があってそれが飾りのようにも見える。
良いのかな?と思いながら階段を登ってみる。
2階は知事室や副知事室があり、廊下の作り、照明、ステンドガラスの作り込みがすごくて美術館が、博物館に来たような気がする。
写真だけ撮って、すぐに次へ行く予定だったが、驚くくらい美しい県庁舎を1時間ほど見てまわっていた。
おかげで、隣にある「みやざき物産館 KONNE」へ行く時間が無くなってしまうほどだった。
都道府県を回った証に都道府県庁舎によって写真を撮ろう、と思って回っていたが、ここに来て初めて「庁舎も見所があって十分観光のポイントとなるんだなぁ」と思った。
いまごろ・・・すでに半分以上回っていたのだけれど。
「ポケふたがあるんですけど」
宿へ向かう途中にポケふたがあるらしい。
最初は、「寄れないな」と言っていたのだがちょっと寄ってみたいところがあったので国道を離れて蛇口浜へ向かった。
JR日豊線 高鍋駅脇の踏切を渡り松林の間へ入っていく。
その先に芝生の広場があった。
ここが「高鍋海水浴場 キャンプ村」という無料キャンプ場だった。
どんなキャンプ場か見てみたかったのだ。
・・・ここに泊まれば良かったかな?
更に進むとすぐ海岸に出て、公園の駐車場ので行き止まりとなった、
公衆トイレがあり、その隣にシャワールームもあった。建物の後ろは、芝生が広がっていて子連れの家族が遊んでいた。
反対側は砂浜が広がり多くのサーファーがサーフィンを楽しんでいる。
ミィはポケふたを探しに行った。
僕は、夕方の海を眺めている。
シャワールーム周辺には大勢のサーファーがたむろしていた。
皆、笑いながら話をしている。
今日の波がどうとか、うまくできたとか、できないとか、そんな話をしているようだった。
ヒョコっと現れた僕らは、なんとなく場違いな感じがした。
ミィがポケふたの写真を撮って戻ってきたので今夜の宿に向かうことにした。
壁面に虹がかかった建物。
ホテルAZ 宮崎都農店に宿を取った。
2段ベットの下がミィで上が僕。
いつもの段取りで荷物を置くと夕飯を食べに外へ出た。
ホテルから5分ほどの所に美食鳥というお店があった。
宮崎地鶏を食べることができるらしい。
宮崎は地鶏が美味しいイメージがある。
早速行ってみた。
店内の入ると個室に案内された。
生ビールを片手に、鳥もも、手羽先を食べる。
美味しい!
炭火の香りのする、鳥ももは、柔らかく、ジューシーで美味しかった。
「鳥もも」と聞いて勝手に新潟でいう半身揚げを想像していた僕らは、コロッとしたもも肉が出てきたのを見て「そうだよねぇ」と、思わず口にしてしまった。
形はどうであれ美味しい宮崎地鶏を堪能したのだった。
ごちそうさまでした。
「トライアルがあるよ!
スーパーAZみたいになんでもあるスーパーだよ!
よっていこうよ!」
ミィが目を輝かせて言う。
美食鳥さんから道路を挟んだ反対側のスーパーへ向かった。
確かのトライアルは大きかった。
鹿児島県のスーパーAZのように中古車販売などはないが、ホームセンターとスーパーを足したような広さと品揃えがある。
中を見て回るだけでも時間がかかりそうだ。
ホテルの部屋でつまむものをちょっと買っていくことにする。
食料品コーナーだけでも広くて、宮崎ローカルの食費やお菓子なんかもある。
見て回るのが楽しい。
僕らはお菓子や飲み物を買ってホテルに戻った。
2023/09/11(月)
天候:晴れ 最低 21.6℃/最高 30.2℃
宮崎県日南市〜宮崎県児湯郡都濃町
走行距離:210.9km
総走行距離:10636.7km
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