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2025/04/16

ぐるっと日本を旅してみた Vol.70

2023年9月2日(土)70日目

阿蘇のカルデラは巨大だった。

阿蘇中岳の噴火口も雄大だった。

大自然を満喫できる場所だった。

そして、熊本地震の爪痕の残る場所でもあった。

そんな場所を僕らは旅している。

 

道の駅 あそ望の郷くぎの

阿蘇の山々を背にしておばあちゃんが立っている。

にこやかな、優しい顔で杖をついて立っている。

道の駅 あそ望の郷くぎの のフォトスポットなのだろう。

おばあちゃんがにこやかに立っている像がある。

「南阿蘇村地産地消キャラクター かなばあちゃん」

らしい。

なんか見ているだけで心が穏やかに、笑みがこぼれて癒やされる。

そんな風景だった。

道の駅には、

広い芝生広場があり、

ドッグランがあり、

産直販売所があり、

フードコートがあり、

モンベルのショップなんかもある所だったが。

おばあちゃんのその姿に、全部持っていかれた。

そんな気がした。

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噴火口へドライブ 阿蘇中岳第一火口

阿蘇山へ向かっていた。

山腹を走る道路がぐんぐん高度を上げていくのが分かる。

噴煙の見えるあの場所まで行くのだ。

阿蘇山と言う山は無く、阿蘇五岳、外輪山を含めた一体を差している。

阿蘇五岳は、根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳の事で、このうち中岳は今でも噴煙を上げ火山活動を続けている。

外輪山は南北 25km、東西 18km、周囲128km と巨大なカルデラを形成している。

そのカルデラの中に 約4万人の人が暮らしていて、僕らが昨夜泊まったキャンプ場もその中に含まれていた。



中岳に近づくにつれて草木が無くなって荒涼とした山肌になっていく。

やがて、広い駐車場と建物のある所に出る。

ここからバスで火口まで行けるようだった。

僕が駐車場に車を入れようとすると係員がやってきた。

「ここは、有料ですよ。

向こうの駐車場が無料になっていますから向こうに停めたほうが良いですよ。

火口へ行きます? 火口へ行くのならあそこの料金所から道路が続いていますから。」

えっ、バスに乗らなくても行けるの?

僕は、車を料金所に進めた。

火口に進む際の注意書きが書いてある。

「ぜんそくの方、気管支に疾患のある方、心臓に疾患がある方、体調不良の方の火口見学を禁止」

「火山ガスが発生した場合に規制がかかること」

僕もミィも問題ないということで阿蘇山公園有料道路へ車を進める。

草木も生えない石と砂の赤っぽい大地を行く。

山頂の駐車場には退避壕があった。

噴火が始まったらこんなもので避けられるのか?

噴火口は巨大ではるか下の方から白い噴煙が上がっているのが見える。

ドロドロしたマグマが見えるとかそういうのは無いのだが、立ち上る噴煙が自然の物凄さを語ってくれている。

火口脇の遊歩道にも退避壕がいくつも立っていた。

こんなに退避壕を作ってまでしてこんな危険な場所を見に来たいのか?

そう問われたら「見てみたい」そう答えるのだろうな。

もしもの危険と、自然の雄大さを天秤にかけながらこの場所にいるのだと思った。

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あとぜき と 火山灰ソフト 阿蘇山上ターミナル

阿蘇中岳山頂駐車場の隣に阿蘇山火口避難休憩所という建物がある。

阿蘇山上ターミナルへのバス待合所にもなっているようだ。

そんなターミナルの扉にこんな注意書きがあった。

「あとぜきをお願いします」

出た!「あとぜき」

熊本から放送されている Podcast を聞いていたので熊本弁の話を聞くことがあった。

その一つが「あとぜき」だ。

「開けた扉をきちんと閉める」という意味だそうだ。

言葉で聞いたわけではないが、熊本弁に触れた気がした。

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山頂から阿蘇山上ターミナルまで戻って、今度は無料の駐車場に車を停めた。

ターミナルは、火口へ行くシャトルバスと、熊本市方面へ行くバスのターミナルになっている。

中は待合所になっていてお土産を売っていた。

その一角にテイクアウトのカフェがあったので何か食べようとメニューを眺めていると、

「火山灰ソフト」といういかにもというソフトクリームを見つけた。

「火山灰ってどういうこと? せっかくだから、食べてみようか!」

コーンに入ったソフトクリームは、灰色で火山灰を模している。

黒胡麻を練り込んでそんな色にしているらしいが、食べている場所もあって、なんか面白い。

胡麻の香りとソフトクリームの甘さ、冷たさが口の中に広がる美味しいソフトクリームだった。

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緑の草原 草千里

草千里という地名は子供の頃から知っていた。

教科書に出てきた気がする。

阿蘇に行くと草千里という草原がある。

そう聞いていた。

 

草千里付近は、草千里ヶ浜という地名になっている。

さっきまでの草木も生えないような風景とは違い緑に覆われていた。

まさに草千里だと思った。

火山博物館やレストランを併設した建物が建っているのでそこに寄ろうと思ったが、車がいっぱいで入ることができなかった。

しかたない。

僕は、そのまま車を進める事にした。

ヘアピンカーブのような上り坂を回った先にも駐車場があり、そこに停めることができた。

先ほどの建物より高いところにあって、草千里一帯を見渡すことができるのでこっちの方が良かったかな。

目の前には、緑の盆地が広がっている。

その中に遊歩道がありそこを歩く人が点々と見えた。

馬場もあるようで、馬に乗ってコースを周回しているのも見える。

草原から上がってくる風が心地良い。

気持ちの良い場所だな。

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崩落した橋 阿蘇大橋

2016年4月16日に発生した熊本地震でおきた最大の悲劇と言って良いのが阿蘇大橋の崩落だろう。

大学生(当時)が乗った車が橋と共に谷底へ落下した。

遺体は見つからず、捜索隊が捜索を打ち切った後もご家族が谷底を歩いてまわり、約4ヶ月後に遺体を発見する事になる。

その後、新しくかけられた橋が新阿蘇大橋で、そのたもとに新阿蘇大橋展望所ヨ・ミュールがある。

ちょっとした道の駅の様な雰囲気のその場所は、悲劇の起きた場所とは思えないほどにぎわていた。

展望所から長陽大橋、新阿蘇大橋、南阿蘇鉄道の白川第一橋梁を見ることができる。

深い谷を見下ろす風景はとても綺麗だった。

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車で新阿蘇大橋を渡り大分方向へ右折する。

その先に駐車場がありそこに移動して車を停めた。

谷の対岸に崩れ落ちそうな道路が見える。

崖に張り付いた様に見える道路。

それが崩落した阿蘇大橋の残骸だと気づくのに時間はかからなかった。

7年前に崩れ落ちた道路。

7年間そのままの風景。

そこだけ時間が止まったかの様だった。

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滝と九州横断特急 数鹿流ヶ滝

阿蘇大橋の見える駐車場の近くに数鹿流ヶ滝があるというので歩いて行ってみる。

国道沿いにアップダウンする道を進み、階段を登った先に滝を見る為の展望所があった。

思ったよりも距離があり、滝が見えると言っても川の向こう側に滝が見える感じで滝の間近に行けるわけではない。

数鹿流ヶ滝は、水量も多く豪快に流れ落ちる滝だった。

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滝を見て車へ戻る途中、国道脇の線路の方からピーッと甲高い汽笛が聞こえた。

JR九州のコーポレートカラーの赤い列車がこちらへ向かってくる。

九州横断特急だ。

汽笛を鳴らしながら特急列車は大分方向へ走り去っていった。

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山ちゃんラーメン おべんとうのヒライ 益城砥川店

阿蘇の外輪山を越えて、熊本の平野を走っていた。

市街地からは離れたところを走っているため田んぼや畑と住宅が点々とあるだけの道。

「お昼どうしようか」

なかなか食堂が見つからない。

コンビニで何か買おうかな?と思った時だった。

「おべんとうのヒライ」を見つけた。

「よし、ヒライでお昼を食べよう」

おべんとうのヒライは、熊本ローカルのお弁当屋さんだ。

パッと見、コンビニのような店舗で、広い駐車場もある。

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店内に入るとお菓子なんかが並んでいるコーナーもあるが、目の前には弁当、惣菜がてんこ盛り。

さすが、おべんとうのヒライ。

で、弁当を買おうと思ったらイートインコーナーもある。

弁当を買ってここで食べられるかもしれないが、ここで食事を注文して作りたてを食べられるのだ。

僕らは、「山ちゃんラーメン ミニカリーセット」と、「Theかつ丼!」を注文。

惣菜コーナーから「ちくわサラダ」を買ってきた。

熊本ラーメンを食べてないなぁ、と思った。

で、山ちゃんラーメン。・

山ちゃんと言えば手羽先のヤツかと思いきや、ラーメン。

豚骨だが意外とあっさりしていて美味しい。

昔食べたことがある桂花ラーメンとはぜんぜん違うなぁ。

僕は、こっちの方が好きかも。

カツ丼はでっかいカツがどーんと乗っていてさり気なく卵とじ。

メニューには、「大江戸カツ丼」と「Theカツ丼」の2種類あって違いが良く分からなかったけど、The の方が美味しそうな写真だった。

どちらも美味しいのだろうけど、「Theカツ丼」美味しかったです。

ごちそうさまでした。

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コメリホームセンター

熊本県の平野を走っている。

田んぼや畑が広がるのどかな場所だ。

ここで新潟県人として驚かされることがある。

「あっ!コメリだ!」

ミィが声を上げる。

新潟を出発してから70日あまり。

今は日本の南の端に近付いていた。

こんなところにも「コメリホームセンター」があるのだ。

新潟県を中心に店舗を展開している「コメリ」。

都市部にはなく、農村部で主に展開している。

ここまでもとんでもない山の中、辺鄙な田舎、そんなところを走っていて集落があると「コメリ」があった。

今は、熊本県にいるのだが、ここにも「コメリ」はあった。

この先もまだまだ店舗はあるのだろうが、この先どこまであるのだろうか?

そんなことが面白くなってきた。

「あっ!コメリだ!ホーム&グリーンだ!」

見つけるたびにミィが声を上げるのはこの先も続きそうだな。

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くまモンの聖地 くまモンポート八代

子供が大喜びで走り回っている。

大人達はこぞって写真を撮っている。

多くの人々がにこやかに歩き回っている。

あちこちにいるくまモンを目指して老若男女が歩き回っていた。

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くまモンポート八代に到着したのは午後3時を回っていた。

併設しているショップは閉まっていたが、公園のあちこちにくまモンの像があり大勢の人が写真を撮ったり、触ったり、抱きついたりしている。

立ってるくまモン。

戯けてるくまモン。

合唱をするかのような団体のくまモン。

お隣の太平洋セメントのタンクにもくまモン。

くまモン人気は相当なものだなぁ。

ミィは目を輝かせて写真を撮りまくっている。

そろそろ陽が傾いてきた。

僕は、キャンプ場までの時間を考え始めていた。

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御立岬キャンプ場

途中、食材を買ったりしながら八代から約1時間で今日の宿、御立岬キャンプ場に着いた。

名前の通り岬にある広い公園の中にあるキャンプ場だ。

スライダー、ゴーカート等の遊具、海釣りランド、そして2つあるキャンプ場。

海沿いの第1キャンプ場「うみのおと」、岬の中腹にある第2キャンプ場「ほしのもり」、この2つのキャンプ場を持つだけでその広さが良く分かる。

僕らは、「ほしのもり」のフリーサイトに泊まることにした。

広々とした芝生のサイト。

ものすごくキレイなキャンプ場で、炊事場もトイレもキレイ。

水際ではないが海沿いのサイト。

僕らは、海の見える場所にテントを設営した。

芝がフカフカで、気持ち良いサイトだ。

今夜も良い夢を見ることができそうだ。

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又土 御立岬温泉センター

テント設営後は温泉へ。

御立岬温泉センターは、テントサイトから離れているので車で向かうことにする。

日帰り温泉は、広くて、海の見えて、気持ちが良かった。

僕らは、温泉を堪能した。

温泉センターの駐車場で不思議なものを見つけた。

駐車スペースに縦書きで

 又

 土

と書いてあるのだ。

「?」

なんのスペースなんだ?

実はこれ、軽自動車用のスペースで「軽」の文字を省略しているらしい。

何故、車へんが無いのかは不明だが、熊本県内の駐車場で見られるらしい。

なんとも謎の光景だった。

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70日目のDATA

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2023/09/02(土)

天候:曇りのち晴れ 最低 24.2℃/最高 30.9℃

熊本県阿蘇郡南阿蘇村〜熊本県葦北郡芦北町

走行距離:152.6kmkm

総走行距離:9833.3km

 

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