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2025/03/23

ぐるっと日本を旅してみた Vol.67

2023年8月30日(水)67日目

教科書や、ニュースで聞いただけの名前。

この旅ではそんな場所をいくつか見てきた。

今日もその一つ、有明海諫早湾の有明海干拓地を見に行く。

どんな感じなのか?

どんな風景なのか?

そして、隠れキリシタンの歴史や、雲仙岳の噴火で災害にあった島原半島。

どんな景色が広がっているのか。

楽しみな一日になりそうだった。

 

カステラ 福砂屋

キャンプ場に朝日がさしてくる。

今日も暑くなりそうだ。

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朝食後にカステラを食べよう。

昨日、大浦天主堂停留所の近くにある福砂屋さんによった。

長崎に来たらとカステラを買ったのだった。

西九州新幹線かもめをデザインしたパッケージ入ったカステラはちょっとオシャレだった。

優しい甘さが口の中に広がる。

美味しい。


さぁ、今日も良い日になるかもめ。

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有明海干拓地

目の前には、広大な農地が広がっていた。

ただ、ところどころ草が生い茂った手付かずのところもあるようだ。

秋田県の八郎潟の干拓地では、どこまでも水田が広がっているイメージだったが、有明海干拓地はちょっと様子が違う感じがした。

農道をゆっくりと干拓地の中心部を走って行く。

所々農機具小屋の様なものが立っているが人影は無い。

干拓地を通り抜け、前面堤防中央部公園に行ってみる事にした。

農地の端っこ、堤防で区切られた場所だった。

駐車場に車を停めて、堤防に上がってみると農地の様子が良くわかる。

堤防の反対側は、水が流れていて、湿地のような雰囲気で葦が茂っていた。

湿地の中の小道を行くと木製の展望台がある。

展望台からは更に遠くまで農地が広がっているのがわかった。

湿地の部分もこれから農地転用するのだろうか?

僕らは、広大な干拓地の真ん中で、その風景を眺め続けていた。

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ギロチン 雲仙多良シーライン

海の中を一直線に道路が伸びていた。

橋ではなく、堤防道路で、かつてギロチンと呼ばれた水門が備わっている。

水門は固く閉ざされていて、海の外と内を区切っていた。

これが有明海干拓地を形成するための堤防だった。

堤防から内側を淡水化し、水を抜き、広大な農地を生み出す計画だった。

しかし、その計画が進んでいる様には見えなかった。

水門が閉められたのは、1989年、34年も前のことだった。

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堤防は、諫早湾干拓堤防道路、通称 雲仙多良シーラインと呼ばれている。

生活道路で、観光道路でもある。

中央部に駐車スペースがあり、横断歩道から諫早湾を見る事ができた。

有明海側は当然海水で、諫早側は、淡水化されているらしい。

干上がらない干拓地は、この後どうなるのだろう?

 

直線が続く雲仙多良シーラインを走り僕らは島原半島に入った。


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かんざらし 銀水

島原半島を有明海沿いに南下して行った。

海の向こうは熊本県だ。

僕は、島原市へと車を走らせた。

島原で食べてみたいものがあったのだ。

それは「かんざらし」という。

島原市は雲仙岳からの伏流水が湧き出る場所で、湧水があちこちにある。

その湧水を使った物だという。

僕らは、「銀水」というお店へ向かった。

銀水は少し込み入った住宅街の中にあった。

店の前に整備された浜の川湧水があり、こんこんと水が沸いている。

湧水は四つの区画に分けられたところを順番に流れ、食品、食器、洗濯の日常の洗い物に使われている様だった。

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店内に入るとその湧水を引き込んだ水路があり、冷たい水の中に白玉が浮かんでいる。

この白玉に蜜をかけていただくのが「かんざらし」だ。

ガラスの器に入った白玉はほんのりと冷たく、甘かった。

外の暑さを忘れさせてくれる、優しい味がした。

美味しい!

ごちそうさまでした。

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ろくべえ 六兵衛

かんざらしを食べた後、お昼は島原の名物を食べようと、ネットで検索をしていたミィが何か見つけた様だった。

「ろくべえって食べ物があるみたいだよ。」

「何?それ?」

「サツマイモで作った麺だって」

昔、この辺りで飢饉が発生した時に六兵衛という人が作り出した耐乏食だそうだ。

もちろん、現代風に味付けされているとのこと。

「ろくべえ」を食べる事ができる「六兵衛」という店に行ってみた。

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店に着いたが、のれんは出ていなくてやってるかどうか良くわからなかった。

ただ、中から人の声がするので扉を開けて中を覗いてみた。

「すいません」

店の中は、店主らしき人が椅子に座りタライに向かって何か作業をやっていた。

テレビがついていて、人声の元はそれだった。

他には誰もいなかった。

「やってます?」

無理かな?と思いながら聞いてみると

「どうぞ、どうぞ」と、店内に招き入れてくれる。

メニューを見たが、ここは「ろくべえ」を食べる事にする。

運ばれてきた「ろくべえ」は丼に入った黒いうどんといった感じだった。

ちくわとカマボコ、ネギが乗っていた。

ミィは丸天入りを頼んだので大きな丸天が乗っている。

短めの黒い麺がほのかな甘さと芋の香りがしていて、麺つゆと合って美味しい。

蕎麦やうどんとは違う食感でそれも良い。

ごちそうさまでした。

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街歩き 湧水庭園 四明荘

島原市内を散策。

板塀に囲まれた家並みが続き、その脇をキレイな水が流れる。

この水も湧水を引いた水だった。

所々、錦鯉が泳いでいる。

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「湧水庭園 四明荘」に寄りたかったが、何人かの人がいて何かの撮影をやっていた。

僕らは、寄らずにそのまま街歩きを続けた。

観光案内所の様なところまで歩いて、入ってみると床がガラス張りで錦鯉が泳いでいるのが見えた。

土産物なんかを見て周り再び外に出た。

「四明荘」まで戻ると、撮影が終わって人気が無くなっていたので入ってみる事にした。

板戸をくぐると日本庭園が広がっていた。

庭園には大きな池があり池の脇に建物が立っていた。

「いらっしゃいませ。 どうぞご覧ください」

中にいた女性が声をかけてくれたので、靴を脱いで中に入った。

落ち着いた和室があってその横が縁側になっている。

縁側から庭を見渡す事ができて、僕らはそこに座って庭を眺めた。

管理人なのか声をかけてくれた女性がお茶を持ってきてくれて、簡単説明もしてくれた。

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池の水は湧水で池の底から沸いているらしい。

裏庭にも湧水がありますよ、とのこと。

とても気持ちの良い場所で、吹き抜ける風が心地よい。

「ねるちゃんがそこに座っていたよね!」

長崎県庁で見た長濱ねるのポスターを思い出してミィが言う。

せっかくなので写真を撮ってみる事にする。

我が家の長濱ねる(仮名)が笑顔でポーズをとった。

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裏庭を覗くとこちらもキレイに手入れがされていて、湧水が沸いていた。

なんとも広い家だ。

もう一度、縁側に座ってぼうっとする。

こういう場所で、ただぼうっとしているのは、贅沢だなぁ。

僕は、ぼうっとそんなことを考えていた。

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黄色いハンカチ 大三東駅

「海に一番近い駅」というキャッチフレーズが目に入った。

どんなところだろう?

と、島原市内からは少し戻る事になるが、行ってみる事にした。

島原鉄道の大三東(おおみさき)駅は、小さな無人駅だった。

ちょっとした待合室があり、すぐホームがあった。

その島原方面のホームの手すりの下はすぐに干潟になっていた。

ほんとに海に近い、というより海と隣り合っている駅だった。

その手すりに黄色いハンカチがたくさんはためいている。

映画「黄色いハンカチ」を思い出させるような風景だった。

・・・映画は観ていないのでイメージだけですけど。

島原鉄道のキャンペーンの一環で「幸せ祈願スポット」として黄色いハンカチを掲げているそうだ。

ホームの待合所には黄色いハンカチのガチャガチャがあり、願いをかけるスペースもあった。

特にそこには乗っからなかったが、面白いなぁと思った。

それよりも、干潟から続く海、対岸の熊本、そしておそらく阿蘇山だろうか?山並みが見えるその風景がキレイだなぁと、眺めていた。

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アットホームなキャンプ場 南島原市かずさオートキャンプ場

南島原市かずさオートキャンプ場へ宿泊の電話をすると、市役所の観光課の職員が対応してくれた。

市営の設備らしい。

「えっ! 今日ですか?」

とても驚いた声を上げたが、

「管理者に連絡します。

5時に受付が終わりますので、それまでにおいでください。」

いつもの事だが時間が無い。

雲仙岳を見ていこうかとも考えたけど、急いで南島原市へ向かう事にした。

南島原市は島原半島の先端にある。

その漁港の脇の住宅地に隣接して南島原市かずさオートキャンプ場はあった。

小さなキャンプ場で、最初気付かずに通り過ぎてしまった位だ。

管理人のご夫婦が待っていてくれて、受付を終えると僕らだけなので、サイトを選んで良いよと言う。

山と港の間の狭い土地に8サイトのキャンプ場だ。

隣が住宅なので、住宅から離れたサイトを選んだ。

管理人さんに選んだサイトを告げると、サイトの前にあるステンレスのボックスの鍵を開けてくれた。

蓋を開けると中は炊事場になっていたのだ。

炊事場付きのオートキャンプ場なんて、贅沢だなぁ。

ゴミの捨て方など、注意事項を話し終わると

「私達は、この近くに住んでいるから、困った事があったら電話してくださいね。

すぐに来ますから」

と言ってくれる。

親切な管理人さんだった。

ここは、目の前が漁港で船の音は気になるけど、それ以外は静かで過ごしやすいキャンプ場だなぁ。

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口之津温泉 しらはまビーチホテル

キャンプ場の管理人さんに日帰り温泉はないかと聞くと、温泉ではないが南島原市の総合福祉施設のお風呂を紹介してくれた。

100円で入れるとの事。

お礼を言ったが、温泉に入りたかった僕は、近くのホテルに行く事にした。

しらはまビーチホテルというリゾートっぽい名前のホテルに入ると人気が無かった。

やってないの?と思ったがフロントに灯りはついている。

発券機で入浴チケットを買ってフロントへ行く。

チーン。

ベルを鳴らすと人が出てきてチケットを受け取ると、お風呂はこの奥だと言う。

薄暗い廊下を進んだ先にお風呂があった。

僕が入ると年配の人が1人湯に使っていた。

時折お湯の出ている場所を覗いたり、壁にかけてある温度計を見たりしていたが、やがて風呂からあがっていった。

広々としたお風呂を独り占めできるのは嬉しい。

大浴場、露天風呂、サウナと一通り温泉を楽しんだ。

風呂からあがりしばらく待っているとミィもあがって来た。

車に戻ろうとフロントの前を通ると先程お風呂にいた年配の人がフロントの人に色々話をしている。

「湯が熱い」とか、なんとか。

どうやら支配人がお風呂のチェックをしていたようだ。

フロントの人はあわてて風呂場の方へ走って行った。

僕としては気持ちの良いお風呂だったのだが、ホテルにはホテルの決まり事があるのだろう。

僕らはホテルを後にした。

 

長崎チャンポン 口之津ショッピングセンター サンピア

「長崎チャンポンの具を売ってるよ!」

スーパーで食材を買ってると、ミィが声を上げた。

そう言えば、平戸チャンポンは食べたけど、長崎チャンポンは食べてなかったなぁ。

温泉に入った後、夕飯の食材を買いにローカルのスーパーマーケット、口之津ショッピングセンター サンピアに来た。

サラダや、お惣菜を物色して回っている時にミィが長崎チャンポンの具を見つけた。

野菜炒め用のカット野菜とかは見たことがあったが、長崎チャンポンの具というのは初めて見た。

さすがローカル。

ちゃんと麺と、長崎チャンポンのスープも売っていてこれを合わせれば長崎チャンポンが食べられる。

今夜の食事は長崎チャンポンに決まった。

この他に惣菜や、朝食のパンなんかを買ってからキャンプ場へ戻っていった。

いつもならまず米を炊くのだが今日はお湯を沸かす。

そして、肉と具を炒めていく。

そこに水とスープの素を入れてチャンポンのスープを作る。

茹で上がった麺を丼に盛って、上からスープと具をいれる。

長崎チャンポンの完成だ。

長崎にいるのに長崎チャンポンを店ではなく、自分で作って食べるとは。

いや、長崎だからこそ具やスープを売っていて作ることができたのだな。

長崎県最後の夜においしい長崎チャンポンを食べることができた。

ごちそうさまでした。

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67日目のDATA

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2023/08/30(水)

天候:晴れのち雨 最低 25.4℃/最高 33.8℃

長崎県諫早市〜長崎県南島原市

走行距離:144.2kmkm

総走行距離:9470.0km

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