ぐるっと日本を旅してみた Vol.42
巨大台風が発生し、日本へ向かっているらしい。
その為、先を急ぐことにする。
富山県、石川県は新潟から近く観光に来ることはあるだろう。
そんな事を考えて当初富山から能登半島を回る予定にしていたがすっ飛ばして金沢市へ向かうことにした。
何故、能登半島へ行かなかったんだろ?
後々、後悔することになる。
2024年1月1日。
能登半島を巨大地震が襲った。
富山駅は新幹線が通るのをきっかけに大きく変わったらしい。
特に最近は路面電車が駅構内に乗り入れるようになって、独特な雰囲気の駅になった。
東口方面から2本、西口方面から1本の3方向からくる路面電車が駅に次から次へとやってきては発車していく。
ホームの真ん中に踏切と信号があり、電車の出入りに合わせて人の流れが止まったり、動いたりしている。
「これに乗って行こうか」
市内を循環する環状線の電車に乗った。
定刻にヴーンというモータ音を鳴らして電車が動き出すがすぐに信号で止まる。
車と同じように信号で変わると交差点を横切って進んだ。
ガタゴトガタゴトと、音を立てて進む電車に乗っているのは楽しい。
あっという間に2つ目の停留所「県庁前」に着く。
もっと乗っていたかったのだが、仕方がない。
僕らは電車を降りた。
今日も暑くなりそうだ。
強い陽射しが照り付けていた。
「県庁前停留所」の目の前が富山県庁だった。
富山城址に建てられた県庁舎は、4階建ての白い建物で正面には広い駐車場になっていた。
明治初期、本丸跡に県庁が建てられたが、富山県が石川県に統合された歴史もあり一時は公園として整備されていたらしい。
富山県が復活した際にその公園に県庁舎が建てられたが、何度かの移転、焼失、を繰り返し今に至っているそうだ。
今日は、土曜日なので入口はロープで塞がれ、人影も無かった。
僕らは写真だけ撮ることにした。
県庁の隣は、元々同じ敷地なのだろうが富山城址公園になっていた。
周囲に堀があり石垣と3層の立派な櫓が立っている。
堀には遊覧船が浮かんでいる。
堀をめぐる観光ができるようだ。
城址を散策し、大通りに出ると僕らは再び路面電車に乗って富山駅へ戻った。
富山駅西口から続く道路を進むと広大な公園がある。
それが富岩運河環水公園だ。
僕らは車で来たのだが富山駅から歩いてくることもできる距離感。
富岩運河を中心に公園が広がっていて、世界で一番美しいと言われたスタバもある。
運河クルーズできて、岩瀬浜へ船で行くこともできる。
周囲には、美術館なんかもありノンビリと一日過ごせそうだ。
しかし、今日は外気温が 38度位。
日陰が少ないので暑くてしょうがない。
汗だくで公園を散策する事になった。
車のクーラーが恋しい。
「ますの寿司を食べよう」
前日から富山の観光地を調べていたミィが言う。
「ますのすしミュージアムがあるんだよ。
行かなくちゃ」
もう、行く気マンマンだ。
どこかでますの寿司は買いたいと思っていたので、せっかくだから「ますのすしミュージアム」へ行ってみることにした。
富山の市街地の外れにミュージアムはあった。
工業団地の一角だろうか。
大型バスが停まり、駐車場も半分くらいは埋まっている。
中に入ると、ショップがありその奥が工場見学や展示をみることができるようだ。
ますの寿司に関する歴史の展示を見ながら通路を進む。
突き当たりがガラス張りの生産ラインの見学コーナー。
残念ながら今日は工場は動いていないようだ。
グルッと回ると全国の駅弁のパッケージが展示してあった。
どうしてもこういう展示があると新潟県の駅弁を探してしまう。
妙高の笹寿司といくつか見つけて「あった、あった」と、ミィとはしゃいでしまう。
ショップへ戻ってきた。
せっかくだから何か買っていこうとショーケースを物色。
鱒と鰤の押し寿司を買ってみた。
後で食べることにしよう。
富山のブラックラーメンにはあまり良い思い出がない。
市内の老舗で息子と2人で食べたのだが、食べ終わった感想が
「醤油を飲んでるみたい。
これ以上無理」
だった。
元々労働者が汗をかいて働いているので塩分補給の意味もあって濃いめの味にしたらしい。
それにしても口に合わなかった。
後から他の人達がライスと卵を注文していたのは、その濃いスープをかけて卵かけご飯にするのだということを知った。
それくらい濃かったのだ。
調べてみると、その店が原点の味を引き継いでいるが他の店では味が調整されているらしい。
ならばと、ブラックラーメンに再挑戦してみることにした。
射水市に「麺屋いろは」という有名店があり、ここならば口に合いそうな感じがした。
富山市内から40分程で麺屋いろは本店に着いた。
早速、富山ブラックラーメンを!と、思ったらミィは白エビ塩ラーメンを頼んだ。
ブラックラーメンを食べに来たのに。
黒いスープに浸かった麺を一口食べる。
「美味しい」
あの老舗のブラックラーメンとは全然違って食べやすい。
僕にはこちらの方が口にあっていた。
特にライスを追加することもなくラーメンをいただく。
白エビ塩ラーメンもさっぱりとしていて美味しい。
富山市内で再チャレンジしなくて良かった。
美味しいラーメンをいただきました。
ごちそうさまでした。
大きくカーブを描いてスロープを登る。
海上から約600mの新湊大橋を渡る。
左側の眼下には富山新港に停泊している船が見える。
右側は、日本海が広がりその手前に帆船が見える。
海王丸だ。
その帆船を中心に公園が整備されている海王丸パークに車を停める。
人影はまばらだ。
海上保安庁の巡視船弥彦が海王丸と反対側に停泊している。
商船学校の練習船として建造された海王丸。
今は博物館として一般に公開されている。
入り口で入場券を買うと桟橋を渡って中に入る。
大型帆船とはいえ中は狭く、コンパクトにまとめられている感じがする。
ベッドの並ぶ一般乗員の部屋。
立派な上級士官の部屋。
食堂、機関室、操舵室、甲板・・・。
順番に見て周り甲板に出ると帆の大きさを実感できる。
マストに登りこれを広げたり、畳んだりするのは大変だろうな。
こんな船に乗って旅をするのも良いな。
天気が良くて揺れなければね。
藤子•F•不二雄ふるさとギャラリー。
高岡市は、藤子•F•不二雄氏の生まれ故郷。
と言うことで藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーがあります。
どこでもドアを抜けると、そこは藤子•F•不二雄ワールドが広がっている。
藤本弘少年が藤子•F•不二雄先生になるまでの歴史。
ドラえもんを中心に作品の数々。
それらが原画や動画で展示されている。
なかなか見応えがあります。
「出身地にこういうギャラリーがあるなら、
新潟市に高橋留美子ワールドがあれば良いのに!」
ミィが言う。
「水島新司じゃないの?」
「それでも良い」
要はこういう施設があればなぁ。と、いうことかな。
それはそれで楽しそうだな。
そんな未来。
ドラえもんが叶えてくれないかな?
ドラえもん絡みでもう一箇所。
高岡おとぎの森公園に来ました。
芝生が広がり、子供が遊べる遊具がたくさんある広い公園です。
その中に、のび太達が遊ぶ空き地があります。
のび太、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫、そしてドラえもんが楽しそうに遊んでいます。
他にもドラえもんのキャラクターが描かれた日時計もあり、見て回るだけでも楽しい公園です。
そして、これだけではありません。
公園の隣にショーワノートの工場があるのですがここの壁には、
ドラえもん学習帳の文字とドラえもんが描かれています。
高岡おとぎの森公園は、ドラえもんだらけの公園でした。
高岡市からは近くのキャンプ場で泊まって、能登半島方面へ行くつもりだった。
しかし、思いの外時間がかかっていたので、ちょっと焦りも感じはじめていた。
富山県、石川県は新潟からならすぐくることもできる。
そう考えて、西日本方面へ行く事を優先して金沢市まで走ることにした。
後に能登半島地震が起きて、行かなかった事を悔やむ事になるのだが。
この時は知る由もなかった。
高岡からは幹線国道の8号線ではなく、
砺波市から国道359号線を走った。
知らない道を走りたかったのだ。
1時間ほど走って金沢市内に入った。
金沢駅近くのホテルにチェックインすると夕食を食べに出る。
ライトアップされた鼓門を眺めて駅ビルへ入っていく。
クロスゲートというショッピングモールに飲食店街があるらしい。
モール内で何を食べようかと物色していると「金澤おでん」という文字が目についた。
「おでんを食べようか」
季節外れな気もするが美味しそうな匂いに惹かれて 金澤おでん あまつぼ さんの暖簾をくぐった。
金澤おでん定食を頼むと、生ビールを飲みながら金澤おでんをつまむ。
僕が今まで食べた事のあるおでんとは別物の気がしたが、
味の染みたおでんはやっぱり美味しい。
定食を食べたけど、今度は単品で食べてみたいな。
なにしろ、パンのおでんとか不思議なおでんもあったので。
ごちそうさまでした。
2023/08/05(土)
天候:晴れ 最低 27.6℃/最高 37.3℃
富山県富山市〜石川県金沢市
走行距離:119.4km
総走行距離:6466.7km
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