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2024年9月の8件の投稿

2024/09/25

ぐるっと日本を旅してみた Vol.30

2023年7月21日(金) 30日目

12年前、友人と約束した。

「行くから、必ず行くから」と、

それから 12年。

ようやく陸前高田市に足を向けた。

行って良いのか?と、自分の中で押し問答を繰り返す 12年。

その地はもう目の前。

旅を始めてから1ヶ月が経とうとしていた。

 

釜石大観音

背の高い巨大な観音様が海を見つめていらっしゃる。

釜石大観音は、その手に魚を抱いた魚藍観音様だそうだ。

じっと海を見つめ続ける。

12年前のあの日。

見つめる先に何をご覧になったのか。

そして何を祈られたのか。

観音様はただ静かにそこに佇んでおられた。

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ここに始まる 盛駅

三陸鉄道 盛駅。

「三陸鉄道ここに始まる」

という石碑が立っている。

ここから北に向かって三陸鉄道の線路が延びている。

三陸鉄道の起点駅なのだ。

そして、ここは JR盛駅でもある。

しかし、ここから南に向かって延びるはずの線路はない。

東日本大震災の津波で破壊され、復旧を断念。

BRT(バス高速輸送システム) による輸送に切り替わったのだ。

線路跡をバス専用道として作り替えて、鉄道の代わりにバスを走らせる。

住民の足を確保する為の施策。

BRTもここから始まっているのだ。

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無 陸前高田市

壊れた建物。

ひしゃげた鉄骨。

流されて、傾いた防波堤。

そんな物はいくつも見てきた。

しかし、ここには、

何も無い。

こんな衝撃的な風景は、他にはなかった。

陸前高田市の印象は、何も無い。だった。

新しい住宅は意図的に全て高台に建てられた。

今までの市街地にはところどころスーパーや、市の施設が立っている。

その他には何も無い草っ原が広がっていた。

ほんとに全て流されてしまったんだな。

僕は言葉を失う。

頭の中ではわかっているつもりだったが、

10年以上経ってもこの光景が広がっているとは。

驚きでいっぱいだった。

 

海に向かって手を合わせた。

「安らかであれ」と。

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再会の「たこ丼」 食堂カフェ仙華園

「どうした?何があった?」

道の駅高田松原で久しぶりに会った友人は、開口一番こう言った。

そりゃ、急に仕事を辞めて旅に出た人間にその理由を聞かずにはいられなかったのだろう。

「ま、色々とね。」

僕は笑いながら答えた。

新潟や東京では何度か会っていたのだが、12年前の約束をようやく叶えてこの地に来て友人に会うことができた。

彼の安否を気にしていたあの日々をふと思い出す。

「よし、ご飯を食べに行こう」

いつもの笑顔で友人が言う。

道の駅から国道45号線を北へ戻るように進んだ市街地の外れにある食堂カフェ仙華園へ案内してくれた。

席に案内されると、「今日、タコは入ってる?」と店員に確認し、「たこ丼」を注文した。

5年ぶりくらいに会った友人は、相変わらずがっしりとしていて日に焼けていた。

「よくお父さんと旅してるね。仲が良いの?」

友人の奥様がミィに言う。

娘と2人旅ってのは、他人から見るとどう見えるんだろう?

「うちは、無理だね。 娘が嫌がるから」

友人は、苦笑いをしている。

ここ何年かではあるが、サッカーのアウェイ戦を泊まりがけで見にいったり、キャンプをしたり。

ミィと2人で出かけることはあったので、気にもしていなかった。

たこ丼が運ばれてくる。

三陸オリジナル丼グランプリで最優秀賞を取ったという「たこ丼」。

スライスされた煮ダコと、タコの唐揚げがたっぷり乗っている。

プリプリしたタコがいい味していて、ご飯がすすむ。

あっと言うまに食べてしまう。

「この店は、クレープも美味しいんだよ」

と、奥様に勧められたが、お腹いっぱいです。

クレープはまた、次の機会に・・・。

美味しかった。

ごちそうさまでした。

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現代の津波石 桜ライン311

「桜ライン311」という団体がある。

3.11の教訓を生かし、次の世代に伝えるために。

犠牲者を1人でも減らせるように。

津波の到達箇所に桜を植えて現代の「津波石」とする。

この桜よりも上に逃げれば津波から命を救える。

そういう願いを込めて桜を植え続けている団体です。

友人が発足当初から関わっていた事もあり、何度か活動報告会には顔を出させてもらっていました。

「代表に挨拶させるから」という友人。

いやいやいやいや、そんな大層なこと・・・と思いつつ事務所へお邪魔させていただきました。

案内された建物には、NPO団体が複数入っているところだった。

その2階に「桜ライン311」の事務所がある。

岡本代表から桜ライン311の概要や、現状の話を聞くことができた。

すみません。こんな父娘でフラフラしている者に対応していただいて、とちょっと恐縮する。

最後はお見送りまで。お世話になりました。

しかし、ここへ来る事ができて良かった。

陸前高田へ絶対に行くから、と電話越しに友人に伝えてから10年以上経っていた。

行っていいのか?行かない方がいいのか?という葛藤があった。

それがやっと吹っ切れた気がした。

自分に何かできる訳ではない。

ただ、心の中にあの震災の出来事を刻み込んでおこう。

改めてそう思った。

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貝たちの部屋 陸前高田市立博物館

友人と別れた後、時間があったので陸前高田市立博物館へ行ってみた。

東日本大震災の災害にあった町、というだけではない陸前高田がそこにはあった。

特に海とのつながりが強く感じられた。

友人も元々は漁師だったし、まだ小さかったミィを連れて陸前高田の海へ遊びに来た事もあったなぁ。

陸前高田の歴史には海が切っても切れないものだった事が良く分かる。

恵の海。

何度も津波の被害に遭った恐ろしい海。

その両面を持っている。

その事を伝えていた。

この博物館で目玉になっているのは「貝」。

展示室「貝たちの部屋」には、小さいものから大きなものまで、

シンプルなものから色とりどりのものまで。

大量の貝が展示されている。

これらも震災の津波被害に遭っていたのだが、ここまで復活できるなんてすごい事だなぁと思った。

この街の人達はこれからも海と共に生きて行くんだろうな。

そんな事を感じた博物館だった。

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休暇村気仙沼大島キャンプ場

広い岩手県から宮城県へ入った。

岩手県を抜けるのに5日もかかってしまった。

宮城県に入って最初の町、気仙沼市の大島へ行く。

かつては欽どこの「気仙沼ちゃん」で有名になった島だ。

船でしか来れなかった島に、今では橋がかかり車で来れるようになっている。

島のほぼ中心の海岸線に休暇村がある。

海沿いの崖の上にあるキャンプ場からは太平洋が見渡せた。

フリーサイトの一番海に近いところに大きなテントが一つ立っていた。

そこからちょっと下がった所に僕らはテントを建てることにした。

フリーサイトの上に区画サイトがあり、家族連れが何組かテントを立てている。

「景色を塞いでいるかな?」なんてことをちょっとだけ気にした。

夕陽が山の方へ沈んでいき、夕飯を食べ終えると、その日は眠りについた。

翌朝、船のエンジン音で目が覚める。

遊歩道を散歩すると崖の下で何槽かの小舟が量をしている。

やがて海を金色に染めて朝日が登ってくる。

今日も良い天気だ!

さて、どこへ行こうか?

頭の中で宮城県の地図を描いて、行き先をあれこれ考え始めた。

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30日目のDATA

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2023/07/21(金)

天候:晴れ 最低 20.1℃/最高 25.5℃

岩手県釜石市〜宮城県気仙沼市

走行距離:108.1km

総走行距離:4909.4km



2024/09/21

ぐるっと日本を旅してみた Vol.29

2023年7月20日(木) 29日目

今日は、岩手県の内陸部から再び海岸線を目指して走ることにする。

岩手県は広い。

北海道に次いで2位の広さを誇っている。

岩手県に入ってからすでに5日目。

天気が悪かったのもあるが、思った以上に時間がかかる。

1週間近くかけて岩手県を回ることになるが、それでも行けてない場所がたくさんある。

やはり、岩手県は広いのだ。

 

雨ニモマケズ

藤三旅館の裏を流れる川は、増水してゴウゴウと音を立てて流れている。

川沿いにある露天風呂には雑炊で危険なため入ることができなかった。

宿の人に聞くと白猿の湯も前日までは川の水が流れ込んでいて入ることができなかったらしい。

そういう意味ではラッキーだったのかもしれない。

宿を出ると天気は晴れていた。

駐車場には大きな水たまりができていたが土砂降りの中を出発するよりずっとマシだ。

花巻市内へ戻ると、宮沢賢治先生が黒板に伝言を書いていた「下ノ畑」へ行ってみる。

少し小高くなったところから「下ノ畑」を見下ろす。

当時からこの風景は変わっているのだろうが、こののんびりとした感じは変わらないのかな?

振り返ると大きな石碑が立っている。

「雨ニモマケズ」の詩碑で、高村光太郎が彫ったものだそうだ。

実はこの詩碑、文字を間違えて彫ってあり、その訂正した箇所もそのまま残っている。

なんかちょっと微笑ましかった。

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くるまが下がる上り坂? ミステリー坂

国道を遠野市へ向けて走っていたらそんな看板を見つけて、つい引き返して脇道に入ってみた。

標識に従い、進んで行くと真っ直ぐな坂道が現れる。

東和町観光

ミステリー坂

「くるまが下がる上り坂?」

そんな看板の体験方法に従い車を止めてみる。

 

====================

1:ニュートラルにして

2:ブレーキを解除する

あれ〜

====================

 

車がゆっくりと動き始め、上り坂を進み始める。

目の錯覚だというのは、分かるがなんか楽しい。

車を元に戻して、何度かやってみる。

遠野も近いし、妖怪に化かされているのかもしれないね。

いやぁ、楽しい。

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「昔あったずもな」 とおの物語の館

柳田國男の遠野物語。

読んだことは無かったが、遠野には昔話や、伝説がたくさんあるイメージがあった。

その遠野物語の資料館が「とおの物語の館」だ。

柳田國男の生涯についてや、遠野物語の数々のお話について展示されている。

語り部のおばあさんが語る昔話を聞くこともできてなかなか面白かった。

展示ブースで録音された物語を聞くこともできるが、古民家の座敷で語られる昔話は別格だ。

 

「昔あったずもな」

この言葉で始まる物語は迫力のある描写や時にはコミカルな表情で語られる。

雪女が微笑みかけ、

カッパが川から顔を出す。

次第にその世界に入り込んでいくのがわかる。

やがて「どんどはれ」でお話は終わる。

そこで現実に戻ってくると、雪女もカッパも座敷童もどこかに消えてしまう。

そんな不思議な世界です。

 

「どんどはれ」

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圧巻の書棚 こども本の森 遠野

一歩館内に入るとそこはまさに「本の森」だった。

とおの物語の館の周囲は整備されていてキレイな町並みになっていた。

通りを少し進んだところに「こども本の森 遠野」がある。

いわゆる図書館なのだが、

「訪れる人それぞれが、本のある空間を

思い思いの過ごし方で楽しむ文化施設」

というコンセプトで作られている。

3つに区切られた閲覧室の天井まで届く書棚に 13のテーマに従い、

本が配置されている。

書棚の下は、椅子やテーブルが置いてあったり、ジュータンが敷いてあり、思い思いに本を読むことができるようになっている。

小さな子供がお母さんに本を読んでもらっている。

小学生くらいの子がお気に入りの本を、お気に入りの場所で読んでいる。

僕らも書棚を見渡し、見つけた本を読んでみる。

静かでゆっくりとした時間が流れている。

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暮坪かぶ 遠野蕎麦まんてん

お昼に蕎麦を食べる事にした。

遠野そば まんてん さんは国道沿いの小さなお店だった。

暮坪かぶとざる蕎麦

梅しそおろし蕎麦

を注文する。

暮坪かぶというのは遠野市の暮坪地区で生産されているかぶという事らしい。

その暮坪かぶをおろして添えてある。

ワサビとも大根とも違うちょっとした辛味が蕎麦の味を引き立てている。

梅しそおろし蕎麦もさっぱりとして美味しくいただけました。

ごちそうさまでした。

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カッパ 遠野伝承園

南部曲がり家を除くと昔の生活風景が見えてくる。

馬と一緒に暮らしていたというその建物は独特の形をしていた。

遠野伝承園は、そんな昔の遠野の生活を再現してあった。

ここでも昔話の世界は体験できる。

曲がり家の中で昔話を聞くことができるのだ。

柳田國男に数々の昔話を伝えた佐々木喜善氏の資料館もあり、とおの物語りの館と合わせて見ることでより深く遠野物語の世界を知ることができる。

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ただ、ここへ来たのはカッパを捕まえるため!

近くにカッパが住んでいるというカッパ渕がある。

そこでカッパの捕獲ができるという。

捕獲の賞金は

1000万円!

これはやらねば。

ただむやみやたらに捕獲できる訳ではない。

ちゃんと「カッパ捕獲許可証」が必要なのだ。

伝承園で許可証を手に入れると早速カッパ淵へ行ってみる。

木々の間をゆったりと小川が流れている。

その辺りに祠がありカッパが祀られている。

その祠の横に、釣り竿がありこれでカッパを捕獲するらしい。

餌はキュウリ!

のんびりと流れに合わせて釣り糸を垂らしてみたが、この日は捕獲することができなかった。

また、リベンジに来ようかな?

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ひょっこりひょうたん島 三陸鉄道 大槌駅

突然雨が強く降ったかと思うと、急に止む。

そんな不安定な天気の遠野から山越をする事にした。

薄暗い山の中にいると天気が心配になるが、どうにか回復してきたようだった。

こうして太平洋岸へ再び戻ってきた。

三陸鉄道の大槌駅へ。

ここには「ひょっこりひょうたん島」のキャラクターがあちこちに隠れている。

駅前にはドンガバチョ。

駅の屋上から下を見下ろしているハカセ。

店先にいるトラヒゲ。

天井に潜むダンディ。

この近くに「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった蓬莱島という島があり、その関係で駅にキャラクターがいるらしい。

「ひょっこりひょうたん島」を見たことのないミィですら、なんとなく親近感を持っているようで、NHKの影響力ってすごいなぁと思ってしまう。

僕ですらリアルで見たのか?再放送だったのか?覚えてません。

「新八犬伝」からははっきりと覚えているんだけどなぁ。

ちょっと楽しい駅でした。

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ラグビーワールドカップ 釜石鵜住居復興スタジアム

三陸鉄道鵜住居駅の脇の踏切を超えたところで巨大な施設が目に飛び込んでくる。

ラグビーワールドカップで会場となった、釜石鵜住居復興スタジアムだ。

偶然目の前を通る事になってちょっと興奮していた。

ラグビーに興味がある訳ではないが、TVで何度も見たスタジアムが目の前にある。

「これか」

スタジアムに近寄りグランドを覗き見てみる。

観客でいっぱいに埋まったスタジアムを想像してみた。

歓声が響いて駅まで聞こえてきそうな距離感だ。

ただ、今はシーンと静まり返った観客席が見えるだけ。

スタジアムは静かにそこにあった。

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根浜シーサイドオートキャンプ場

根浜シーサイドオートキャンプ場は、海岸線沿いにあった。

少し歩けばすぐに砂浜がある。

その為、チェックインの時に避難路についての説明もあった。

テントサイトは、オートサイトと、フリーサイトに分かれていて僕らはフリーサイトを使う事にした。

フリーサイトと言っても道路脇に車を停めて目の前にテントを建てることができるのでオートサイトと環境はさほど変わらない。

むしろ広く使えて便利なくらいだ。

テントサイトの脇は斜面になっていて、その上に住宅街がある。

そこへ向けて避難路の階段があり、階段に近いところにテントを設営した。

ふと反対側の林に目をやると、鹿がこっちを見ていた。

北海道以来の野生の鹿だ。

へぇ、こんなところにもいるんだね。

ミィとしばらく見ていたが、こちらへ来る事もなく林の中へ消えていった。

夕飯を食べてから海岸へ行ってみた。

暗闇の中で波音だけが響いている。

湾の対岸で大槌町の灯りが光っている。

その夜は波音に耳を傾けながら眠りについた。

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29日目のDATA

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2023/07/20(木)

天候:晴れ 最低 20.1℃/最高 27.8℃

岩手県花巻市〜岩手県釜石市

走行距離:147.3km

総走行距離:4801.2km



 

2024/09/12

ぐるっと日本を旅してみた Vol.28

2023年7月19日(水) 28日目

相変わらず秋田方面では大雨が降っている。

盛岡市も空はどんよりとしていて朝から雨が降り続いていた。

今日は、盛岡市を観光して回るつもりだ。

雨だけが心配だった。

市内観光をどうしようかと思ったけど、ホテルの契約駐車場に車を停めたままバスで回る事にした。

雨がこれ以上酷くならないことを願って出発した。

 

6都道府県庁目 岩手県庁

盛岡駅前からバスに乗ってまずは 6都道府県庁目 岩手県庁へ向かう。

盛岡市の中心部の官庁街に鉄筋の近代的な庁舎が建っていた。

庁舎の前で写真を撮ると、周囲を散策する。

ここには観光スポットの石割桜がある。

文字通り大きな石の間から桜の木が生えている。

高さ 11m、樹齢300〜400年ととても立派な桜の木だ。

県議会棟の前、地方裁判所の敷地内にそれはあるのだが、お役所の敷地内なので入って良いのか?

悪いのか?ちょっと恐る恐る入ってみる。

この頃はまだ役所の敷地にや建物に入るのは躊躇していたのだ。

写真だけ撮るとコソコソと敷地から出て行く。

多分向こうは「観光客 Wellcome」なんでしょうけれど。

県庁と石割桜の写真を撮ると市内観光へ向かった

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岩手銀行赤レンガ館

岩手県庁の近くから乗ったバスはグルッと市街地を大回りしていた。

方向間違えたかな?とも思ったが周遊バスなので目的地には辿り着く。

どうせ雨だしノンビリ行こうか。

バスを降りて少し歩くと、東京駅の様な赤レンガの建物が見えてきた。

岩手銀行赤レンガ館だ。

設計者が東京駅を設計した辰野金吾。

雰囲気が似ているわけだ。

1911年 盛岡銀行として落成、その後岩手殖産銀行(現岩手銀行)へ譲渡され 2012年まで銀行業務を行なっていたそうです。

中に入ると当時業務を行なっていたであろう天井の高い広い空間が広がっている。

2階へ上がりその空間を見渡すと装飾がいちいち凝っていて明治時代の建物はこういう感じだなと思う。

有料区域へ入るとさらに資料や奥の部屋を見る事もできるのだが無料区域だけでも充分この建物の凄さがよくわかる。

見学を終えて外へ出ると雨はさらに強く降っていた。

雨に濡れた赤レンガは赤味を増した様に見えた。

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南部せんべい 老舗白沢せんべい店

赤レンガ館から古い街並みを散策してみる。

新旧入り混じったような街並みは趣もある。

修学旅行だろうか、学生服姿の子供達が数名でワイワイ言いながら店を覗いている。

しばらく歩くと南部せんべいの店があった。

建物は鉄筋だが老舗白沢せんべい店と書かれた看板がどこか歴史を感じさせる。

店内にはブラウン管テレビや古い冷蔵庫などレトロなものが展示してあった。

南部せんべいがショーケースに並べられているが、ものすごく種類がある。

「どれが良い?」と色々物色して、定番のピーナッツ入りからココア、ひまわり、醤油、そして冷麺を選んでみた。

他にも色々な味があって見ているだけで楽しい。

硬くて甘い南部せんべいは美味しかったが、冷麺だけ異質な感じもする。

どれも美味しくいただきました。

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盛岡城跡公園

濁った川の水がごうごうと音を立てて橋の下を流れている。

もう少しで溢れるんじゃないかという気になってくる。

「いつもより多いね」

と、川を見ていた人がポツリと言う。

山間部では雨が相当降っているようだ。

盛岡市内をぐるっと回り盛岡城跡公園まできた。

まずは櫻山神社でお参りを。

その拝殿の隣に大きな岩がある。

盛岡城を築城の際に出土した大岩で烏帽子岩という。

お守り岩とされているそうだ。

石垣を見ながら本丸まで登ってみる事にした。

本丸からは市内を見渡すことができる。

春先ならば桜がキレイに咲いていたのだろうな。

盛岡駅が案外近くに見える。

雨も止んでいた。

「歩いていけるんじゃない?」

帰りはバスを使わずに歩いて駅まで行く事にした。

途中で乗るはずだったバスに追い抜かれたが、あちこち見ながらの街歩きが楽しかった。

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盛岡冷麺 ぴょんぴょん舎

「盛岡麺の3大暴力」ジャジャ麺は食べた。

次に食べるのは盛岡冷麺。

冷麺といえば韓国風の冷麺が思い浮かぶが、盛岡冷麺とは違いがあるらしい。

韓国風冷麺は蕎麦粉が入っているが、盛岡冷麺は蕎麦粉が入っていないそうだ。

有名なお店はいくつかあるが盛岡駅前の「ぴょんぴょん舎」へ行く事にした。

団体客も捌けそうな店構えで1階、2階と席がある。

2階へ通された僕らはランチを頼んだ。

修学旅行生らしき集団が5、6人楽しそうに食事をしている。

焼肉のコンロがテーブルに付いているが焼き肉を食べてる人はいない。

みな冷麺を食べている。

「お待たせしました」ランチが届く。

冷麺は、キムチとゆで卵そしてスイカが乗っている。

他にサラダとチヂミが付いてきた。

ツルッとして腰の強い冷麺は美味しく、箸休めのスイカがいい味している。

チヂミも美味しかった。

これだけ美味しくて「3大暴力」ってなんだろう?

学生時代に友人に聞いたことがあるが誰も明確な答えは返ってこなかった。

「辛いから」

「見た目」

ただ一つだけ言えるのはわんこ蕎麦は暴力に該当するかもしれない。

店と客の勝負。

考えただけでこれは食べなくて良いなっと思った。

美味しいものを美味しく食べたい。

美味しい冷麺を食べながらそう思っていた。

ごちそうさまでした。

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わんこロード 盛岡駅

盛岡駅へ戻ってきた。

電車に乗るわけではないが駅へ行って見ることにした。

駅には「わんこきょうだい」がたくさん居た。

そばっち

とふっち

こくっち

うにっち

おもっち

なかなか愛嬌がある。

この通路は「わんこロード」と言うらしい。

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盛岡駅は、いわて銀河鉄道の始発駅でもある。

改札の所もJRの改札とは雰囲気が違って居ます。

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他にもコインロッカーに岩手の豆知識が書いてあったりして面白い。

岩手の名物 河童ってどういう事?笑。

河童にも会いに行きたいな。

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羅須地人協会 賢治先生の家

賢治先生は留守の様だった。

「下ノ畑ニ居リマス」

と、黒板に書いてある。

留守宅にズカズカと入ってみる。

今まさにここで授業をやっていたかのように椅子が並んでいる。

そこに座り授業を想像してみる。

 

ここは、周囲から隔離された静かな空間だった。

花巻農業高校の一角に羅須地人協会はあった。

移築されたものとはいえ宮沢賢治が住んでいた家である。

庭に出てみる。

学校の敷地のなので立ち入ることが出来る範囲は限られているが、

歩道があり少しは歩くことができる。

庭の真ん中に賢治先生がいらっしゃった。

少し俯き加減の先生は、

何を考えていらっしゃるのだろうか?

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宮沢賢治記念館

もう少し、宮沢賢治について見てみよう。

宮沢賢治に関する資料館は、

宮沢賢治童話村

宮沢賢治イーハトーブ館

宮沢賢治記念館

の3施設が同じ様なところにまとめて立っている。

この中から宮沢賢治記念館へ行く事にする。

駐車場についたが雨はますます強くなってきた。

記念館に入るとそこは宮沢賢治の世界になっていた。

宮沢賢治の生涯や、作品の説明。

作品に出てくる星と現実の星についてを作品の内容と比較しながら説明があったり。

読み応えがあって時間が足りないくらいだった。

特別展では、「銀河鉄道の夜」をその構成を説明していて興味深かった。

何度も何度も書き直されて、構成が変わって行くのがよくわかって面白かった。

記念館の後にイギリス海岸も寄ってみたけど、雨で川が増水していてみることはできなかった。

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マタギの夜話 鉛温泉 藤三旅館

秋田県では警報級の大雨が局地的に降っていて被害も出ている様だった。

岩手県もその雨雲が覆っていて大雨になっている。

キャンプは危険と判断して温泉旅館に泊まる事にする。

鉛温泉 藤三旅館 湯治部

旅館部は、一般的な旅館、部屋だが湯治部は長期利用者用の部屋になる。

案内されたのは木造の2階の建物。

廊下は少し薄暗く年季が入っているのが良くわかる。

部屋は実に簡素。

6畳ほどの畳敷でテレビとポットが置いてあるくらい。

入り口の鍵は多分後付けだと思うが、南京錠だった!

うす暗い廊下を奥へ進むと共同トイレと共同の炊事場がある。

湯治部は基本自炊。

自由に利用できる、鍋や釜、食器類が置いてある。

予約してから気づいたのだがここの温泉は独特なものだった。

いくつかあるお風呂のうち「白猿の湯」という立って入る温泉がある。

1.2mくらいの深い湯船なのだ。

混浴だが女性専用の時間が設けられていてその時間が過ぎてから入る事にする。

浴場の扉を開けると吹き抜けの空間があり、階段が下へ続いている。

下の方に湯船が見える。

階段を降りたところが簡単な脱衣所になっていて、そこで服を脱ぐと早速入る事にした。

丸い湯船に入ると確かに深い。

立ったまま顎の下までお湯がくるのだ。

面白い。

先客が2人いて、洗い場で話をしていた。

聞くとはなしに聞いていると、どうも1人がマタギでその武勇談をもう1人が聞いている感じだった。

マタギの師匠に後継者になれと言われたとか、その気はないとかそんな話をしていた。

「・・・**の道の駅のおばちゃんがすごいんだ」また別の話が始まる。

「山菜を取りに行くと言って、山の中は入って行ったが帰ってこなかったことがある。」

「翌朝、傷だらけで帰ってきたのでどうしたか聞くと、夜中にクマに会って対峙していたという。」

「どうにかクマがいなくなったので明るくなってから帰ってきた。」

「その日もいつも通りに道の駅で働いていたよ」

その人の話は尽きることがなかった。

そんな面白い話をいつまでも聞いていたかった。

ただ、すっぽりと湯に浸かっているのでのぼせてきそうだった。

彼らの話は続いていたが、部屋に戻って寝る事にした。

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28日目のDATA

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2023/07/19(水)

天候:晴れ 最低 21.9℃/最高 23.1℃

岩手県盛岡市〜岩手県花巻市

走行距離:70.8km

総走行距離:4653.9km

2024/09/09

ぐるっと日本を旅してみた Vol.27

2023年7月18日(火) 27日目

岩手県から宮城県にかけて海岸線を走ると、

目にするのは、震災遺構の数々。

そこで起きた悲劇を考えると、

「観光」として回ることに躊躇していた時期もある。

今は、あの出来事を忘れない為に、

少しでも被災地の復興の手助けになるように

現地を訪れて、現地の物を食べたり、観光をしたいと思うようになった。

 

震災遺構 明戸海岸防潮堤

砂浜の真ん中に大きなコンクリートの塊が砂に埋まっている。

人の背丈よりも大きな塊がいくつかバラバラに埋まっている。

それがかつては一つの大きな防潮堤だったとの案内板が立っていた。

震災前の風景。

震災後の風景。

その写真を見ると海岸線が大きく変わっているのがわかる。

10数年経った今もその塊達が、巨大な力に抗った事を伝えている。

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三陸鉄道 カルボナード島越駅

白地に赤と青のラインが入った車両がトンネルから出てくる。

ゆっくりと目の前のホームに入ってきた。

乗客は皆にこやかに笑顔を見せている。

三陸鉄道の駅名には、宮澤賢治の童話が元になっている駅名がある。

「カルボナード島越」も「グスコーブドリの伝記」に出てくる、火山島の名前にちなんだ名前だそうだ。

駅名の由来を考えるだけでも楽しい。

やがてエンジン音を響かせて列車が動き出す。

すぐにトンネルへと消えていく。

災害から復活した三陸鉄道は今日も人々を運んでいる。

地元の足だということがよく分かる。

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熊の鼻

三陸のリアス式海岸の海に突き出たずんぐりした突端に、穴が二つ並んでいる。

大きな鼻に見えないこともない。

熊の鼻。

ネーミングがすごいなと思う。

ただ、熊の鼻を見下ろす熊の鼻展望台は、今にもクマが出てきても不思議ではない場所にあった。

熊の鼻を見ながらクマに出会うなんてシャレにならんな。

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震災遺構 たろう観光ホテル

「ここは必ず見に行くからね」

三陸に来たら寄ってみたかった場所の一つ、

「震災遺構 たろう観光ホテル」

6階建てのホテルの1、2階がごっそりなくなり鉄鋼が剥き出しになっている。

よく倒れずに立っていたな。

震災を象徴する建物としてテレビなどで目にする事はあったが、

実際目の前にすると、言葉が出ない。

シーンと静まりかえった建物の中に残骸が見える。

周囲は更地で何もない。

ここにあるだけで、

想像を絶する津波の勢い

凄まじい破壊力。

を伝えてくれていた。

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かりんとう 田中菓子舗

「宮古の友達がかりんとうが美味しいって言ってたよ。

かりんとう、食べようよ」

ミィのお友達情報でかりんとうを食べることにした。

道の駅たろう の向かい側にある田中菓子舗に寄ってみます。

こじんまりとしたお店は、震災後に建てられたのだろう大正12年創業というには真新しい店舗だ。

田老かりんとう、ワッフル、あんドーナッツ等美味しそうなお菓子が並んでいます。

田老かりんとうをいただきます。

かりんとうって黒っぽくて棒状の物というイメージだったのですが、田老かりんとうは縦長の渦巻き状。

クッキーの様な見た目のかりんとうは、ポリポリした食感でほどよく甘くて美味しい。

お友達情報で美味しいかりんとうをいただきました。

ごちそうさまでした。

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瓶ドン 味処 海舟

宮古市に入った。

「瓶ドンが名物らしいよ」

ミィの友達情報で瓶ドンを食べてみる事にした。

宮古の発音が気になった。

み↑やこ↓ だと思っていたが、

みやこ↑ と地元では発音するらしい。

「都」と同じだ。

そういえば市がつくと みやこ↑し になるなぁ。

言葉は難しい。

味処 海舟さんで瓶ドンをいただく事にした。

やはり震災からの復興で建てた建物だろう。

新しい感じのキレイな建物だった。

瓶ドンに種類があって、牛のそぼろが入ったものもあった。

ただイメージ的に海鮮だろうと思ったので「瓶ドン白雪」を頼む事にした。

すりおろした長芋にタラの刺身、その上にメカブが乗って、彩にいくらが乗せてある。

パフェの海鮮版のような感じだ。

驚いたのはその瓶の下に LEDランプが置いてあり、緑や赤とキラキラ光っているのだ。

瓶の具材をご飯に開けてわさび醤油でいただくのですが、ちょっとしたイベントのようで楽しい。

そして美味しい。

ミィはホヤラーメンを頼んだが三陸のホヤは間違いなく美味しい。

・・・瓶ドンではなかった。笑。

料亭のような雰囲気の海舟さんは、旅館もやっているらしく美味しい食事が食べられるんだろうなと、ちょっと泊まってみたい気もした。

楽しく、美味しいランチでした。

ごちそうさまでした。

 

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味処 海舟 その後

2024年の年を越してからのことだった。

海舟さんをGoogleマップで見ると「閉業」と赤字で書かれていた。

驚いていたのだが、その後ニュースで味処海舟さんの話をしていてその理由を知ることができた。

元々、浄土ヶ浜旅館 味処 海舟 として営業したいたのだが、

東日本大震災で津波被害に遭ったそうです。

国なのか県なのか復興支援の補助金で再建し営業を始めていたそうです。

しかし、コロナ禍で営業が落ち込み大きな決断をする事になった。

それは旅館部門を辞めてその設備で介護施設を開業するというもの。

業態は変わるが、設備を大きく変更する事なくできる目処がついたそうです。

しかし、元々震災復興補助金で旅館・食堂として建てた建物。

国は、補助金の返済が終わっておらず、その使用目的が変わるのは認められないとの判断。

このままの業態で営業を続けても収支は悪化する一方で返済もままならない。

結局、残念ながら閉業を決意したとのこと。

別の話しだが工場の設備の老朽化による入れ替えや、効率化のための更新も目的外という理由で許可されない例もあるらしい。

復興というけれど、震災、災害はまだ続いている。

そんな気がした。

 

ラサの煙突 ラサ工業

宮古市に入ると丘の上に一際目立つ煙突が立っているのが見える。

どこからでも見える煙突がとても気になるので近くまで行ってみた。

ラサ工業という工場の煙突で、観光地ではないので煙突の間近にはいけないのですが、

なんとか近くまで行ってみようとグルグルと回っていました。

とにかく異質で、何故そこに?という感じでとてつもなく大きくて高い煙突が立っているのです。

その光景が宮古市のイメージになってしまうくらい。

その後僕らの中では、各地で見つけた背の高いものは「ラサの**」と呼ぶようになった。

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本州最東端 魹ヶ崎

本州最東端の魹ヶ崎へ行くつもりでその入り口にある姉吉キャンプ場まで来ました。

ここで一泊して翌日遊歩道を1時間くらい歩いて魹ヶ崎へ行くつもりだった。

しかし、天候が悪化してきている。

明日は大荒れになりそうだ。

ここまで来れば最東端到着証明書は宮古市内でもらえるそうなので魹ヶ崎へ行く事は断念した。

安全第一。

機会があればいつかチャレンジしてみたい。

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本州最東端到着証明書は、駅前の観光案内所でもらうことができる。

僕らは、本州4端ラリー2箇所目の証明書を手に入れた。

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あの扉 映画「すずめの戸締り」

「あの扉」

Googleマップ上で見つけた、「あの扉」の文字が気になった。

これは、映画「すずめの戸締り」で出てくる「後戸」だった。

グランドの脇の何もないところにポツンとその「扉」はあった。

すずめの実家の跡地付近という設定らしい。

ちゃんとダイジンもいた!(たまたまですが)

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この他に、山田湾展望広場にもあるらしく、せっかくだからと行ってみる。

こちらは海を見渡す展望広場にある扉。

海をバックに扉をなん度も出たり入ったりしてみたりして。

楽しんでいました。

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もう一つ、三陸鉄道織笠駅も。

ここも映画に出てくる駅で、映画の装飾もされていて、ノートも置いたある。

映画ファンにはたまらない場所なんでしょうね。

見た事あるってだけどこれだけ楽しいんだから。

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ジャジャ麺 白龍

秋田県では警報級の雨が降っているらしい。

岩手県も明日にかけてその雨がやってくる。

魹ヶ﨑でキャンプをして翌日ハイキングをしようという計画は止めて、今夜は雨を避けるために盛岡市まで走ってホテル泊まりとした。

国道106号線を走り夕方盛岡市に入った。

それまでに溜まっていた洗濯物をコインランドリーに放り込むと夕飯を食べに行くことに

盛岡市には麺の3大暴力がある。

わんこ蕎麦

冷麺

そして、ジャジャ麺

白龍は、そのジャジャ麺で有名な店だ。

市内中心部の飲み屋が連なった場所に白龍はあった。

小さな店内は混んでいたが席につく事はでき、早速ジャジャ麺を頼む。

常連さんらしき人達は「キイロ」とオーダーしていたがなんのことか分からない。

店員さんが言うのを「はい、はい」と答えるしかなかった。

テーブルの上のラー油やニンニク、酢などで味変しながら美味しくいただく。

締めはチータンタン。

少し残した麺に卵を割り入れて店員さんに頼むとスープを入れてくれる。

それを混ぜながら飲む。

美味しいね。

ごちそうさまでした。

今夜は、盛岡駅前のホテルに泊まった。

雨が降り始めてきたので明日の天気が心配です。

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27日目のDATA

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2023/07/18(火)

天候:晴れ 最低 22.6℃/最高 27.5℃

岩手県下閉伊郡普代村〜岩手県盛岡市

走行距離:272.3km

総走行距離:4583.1km

2024/09/07

ぐるっと日本を旅してみた Vol.26

2023年7月17日(月) 26日目

12年前の東日本大震災。

宮城県を中心に被災地を訪ねる旅をしていた。

しかし、岩手県はなかなか来ることができなかった。

特に三陸地方は距離的にも、時間的にも足を運ぶことが難しかった。

被災した友人に「必ず行く」と言ってから気付けば12年。

ようやくこの地を訪れる。

 

八戸キャニオン展望所 八戸鉱山

種差海岸から太平洋を眺める。

雲が出ていて朝陽ははっきりとは見えなかったが、気持ちの良い朝だった。

天気は良くなる予報だった。

種差海岸には、緑の天然芝が広がりまるでゴルフ場の様な風景だった。

その先に海が広がっている不思議な光景だった。

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今日は、GoogleMapで見つけた気になる場所へ行ってみる。

学生の頃、ツーリングで「日本キャニオン」へ行ったことがあった。

渓谷の風景をグランドキャニオンに例えたのだろう。

その後、グランドキャニオンへも行ったことがあるが、全く別物だった。

そしてGoogleマップで見つけたのは。

「八戸キャニオン展望所」

スケール感が日本から八戸まで小さくなったがどんなところか気になる。

早速、行ってみる事にする。

海岸部から内陸へ入っていき30分弱でその入口へ着いた。

そこは八戸鉱山という会社の敷地内。

重機が走っている道を恐る恐る入って行く。

一般人も展望所までは入ることができるので、特に止められることもない。

そして展望所について感じたのは、

「キャニオンだ!」

そこは石灰岩の露天掘りを行っていて、東西1,000m、南北1,800m、

最深部の深さが海抜マイナス170m!

展望所からは 280mの深さ!

眼の前に広がるのは距離感、サイズ感がおかしくなるような大きな穴だ。

その穴の底で小さな重機が忙しそうに動き回っている。

しかし、展望所の脇に重機のタイヤが飾ってあるがそのサイズはとんでもなくでかい。

直径2670mm、幅756mm

身長の 1.5倍ほどのタイヤのサイズからあそこで動いている重機のサイズがとんでもない事が分かる。

「すごいなぁ」

僕らは飽きる事なくその風景を眺めていた。

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ひろの水産会館ウニーク

岩手県に入った。

休憩で「ひろの水産会館ウニーク」というところに寄る事にした。

港にある水産物直売所、食事処、お土産屋という建物で3階からは港が一望できた。

ついに来た。

そんな思いが湧いてくる。

日本一周の旅で外せない場所「三陸海岸」に入ったのだ。

「東日本大震災の爪痕」と書かれたパネル。

「岩手県復興ポスター展」が行われていて通路階段に貼られた復興ポスター。

10年前の大震災をテレビ画面でしか知らない。

その後、宮城県、福島県は見て回ったが、岩手県にはなかなか来れなかった。

ようやくである。

勝手に身体の中で興奮しているのがわかる。

涙目にもなっている。

あの時の思い出が湧き出てくる。

あの頃、1人で何かできないかと足掻きもがいていた。

あの頃、やっていたことはなんだったんだろうか?と思う事がある。

その被災地にようやく足を踏み入れた。

この先、一つ一つを胸に刻みつつ進む事になりそうだ。

勝手にテンションが上がっているぼくと、

そんな思い入れのないミィとは、

しばらく温度差のある旅になりそうだった。

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道の駅 いわて北三陸

「ポケふたがあるから道の駅に寄ろう!」と、ミィが言う。

イシツブテ公園というのがあるらしい。

お昼も食べたいしな。と、道の駅いわて北三陸に寄ってみた。

この中にイシツブテ公園があるのだ。

しかし、寄ってみて驚いた駐車場が大混雑なのだ。

昼時というのもあるかもしれないが、普通車からキャンピングカー、バイクまで多種多様の乗り物が止まっている。

これはレストランも混んでいるんだろうなぁ。

ミィが写真を撮って戻ってくる。

「もう少し進もう」

世の中は3連休の最終日だった。

カレンダーを気にしない旅をしているとうっかりこういう日に当たって、人が多い事にびっくりする。

この先、夏休みが始まるとどうなるんだろう?

キャンプ場の予約とか大変そうだな。

ちょっと考えるとうんざりしてしまう。

まぁ、なるようにしかならないか。

 

あっ、写真撮っていなかった。

 

三陸鉄道 久慈駅

久慈駅は、三陸鉄道の始発駅、JRとの乗り換え駅だ。

臨時列車だろうか?

白い列車が停車している。

JRとは別の建物になっている小さな駅舎に入ってホームを眺めてみる。

ここから鉄路の旅も良いなぁ。

ノンビリと海を眺めながらの鉄道旅。

ちょっと憧れます。

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鮨処 きよ田

地下道を通って久慈駅の裏に出る。

お昼を食べようとしばらくブラブラ歩く。

通りから入ったところに鮨処きよ田があった。

ランチで寿司を食べる事にしたのだ。

にぎりとそばのランチとチラシとそばのランチをいただく。

小上がりの畳の減りが魚へんの漢字が書かれていて面白かった。

お寿司もネタが新鮮で美味しかった。

ごちそうさまでした。

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道の駅久慈

道の駅久慈は、混んでいた。

ミィは、ポケふたがあるから寄ってくれという。

駐車場に着くと早速探しに行った。

道の駅の建物に入ると巨大な山車が置いてあった。

久慈秋祭で市内を巡行する山車とのこと。

青森のねぶたとは違う迫力がある。

ミィが戻って来た。

ポケふたの写真を撮れて満足そうだった。

久慈市内で寄れそうな所をいくつかピックアップしたのだけど。

さて、どこへ行こうか?

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久慈地下水族科学館 もぐらんぴあ

久慈国家石油備蓄基地。

なんだか仰々しい名前が付いているが、特にタンクのようなものは見えない。

地下の岩盤付近にあるタンクで備蓄しているようだ。

その古い施設を利用した施設が久慈地下水族科学館もぐらんぴあだ。

石油備蓄基地の旧作業坑を利用した水族館で文字通り地下にあります。

入口から横穴を進んでいくと地下で石油を備蓄している基地の説明がある。

そこから逸れると水槽の並ぶ水族館になっていた。

海底トンネルがあったり、クラゲ、深海魚、三陸の魚の展示があり、海人さんや南部潜りのダイバーが水槽の中に出て来ることもあるとか。

しかし、時間が合わなくてみることはできなかった。

「さかなクン」のコーナーがあった。

さかなクンは、もぐらんぴあの応援団等なのだそうだ。

さかなクン独特な絵が飾られている。

水槽の説明もさかなクンが書いている。

他では見ない地下の水族館。

小さな水族館でしたが見どころのある、面白い所でした。

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面白看板 ガメラと猫達

国道を走っていた。

ふと目に入ったのは・・・ガメラ。

思わず車をUターンして見に行った。

安全第一の看板に乗ってガメラが国道を見つめ続けている。

こういう面白看板を見つけるのも楽しい。

普代駅では、猫達が魚を抱えていた。

サーフボードを掲げるサーファーの写真みたいに、

高々とカツオ?を掲げている。

「大漁だ 普代の 海だ」

海が生活の一部となっている地域だな、と感じた。

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震災遺構 普代水門

山と山の間を埋めるように大きな水門が立っている。

普代水門。

東日本大震災から町を守った奇跡の水門と呼ばれている。

明治29年、15.2mの津波がこの地を襲った。

その経験を活かせぬままに昭和8年にも津波の被害にあう。

「2度あった事は、3度あってはならぬ」

その思いで 15.5mの普代水門と大田名部防潮堤を築いたという。

命を守った水門や防潮堤。

命を守れなかった水門や防潮堤。

残酷だけどその明暗を分けたのが東日本大震災。

良い悪いというつもりはない。

ただ、現実を見つめるだけ。

そして、次こそは、命を守れますように。

そう願わずにはいられなかった。

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黒崎オートキャンプ場

国民宿舎黒崎荘に併設された黒崎オートキャンプ場。

この旅に出て初めて「一組だけだから、どこを使っても良いよ」と言われた。

ちょっと鬱蒼とした林の中の斜面に沿って段々にサイトがある。

炊事場に近い上の方のサイトを陣取ったが、本当に誰もいない。

黒崎荘で温泉に入ったが、目の前が海で開放感のあるお風呂でした。

朝風呂は朝日が見れて良いのだろうなぁ。

食事のお供は岩手の地ビール BAREN BEER THE DAY

苦味が美味しいビールでした。

ごちゃごちゃしたキャンプ場は嫌だけど、

こんな広いキャンプ場にポツンと1軒家ってのもちょっと寂しい。

人間って結構わがままにできているなぁと思ってしまう。

海が近いけど、テントサイトからは海は見えず。

空は木々の間から少し見えるくらい。

特に何もやることのない夜でした。

ただ、この先のルートをどう走るか悩んでいます。

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26日目のDATA

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2023/07/17(月)

天候:晴れ 最低 21.7℃/最高 30.9℃

青森県八戸市〜岩手県下閉伊郡普代村

走行距離:123.1km

総走行距離:4310.8km

ぐるっと日本を旅してみた Vol.25

2023年7月16日(日) 25日目

旅をしていて、ガイドブックやテレビで見た風景を追いかけるのは楽しいし「これか!」と感激する。

とはいえ、どこにも載って無い風景を見つけるとなんか得した気になる。

見知らぬ町の見知らぬ道を進んで突然現れる風景。

そんな風景をどこか求めて旅していた。

 

灯台と寒立馬 尻屋崎

木々の無い草地で海に突き出た半島。

周囲は切り立った崖でその先は海。

そこに見えるのは草を食べたり、こちらを見ている馬達。

車のすぐ脇でこちらを機にする様子もなくのんびりと歩いている。

その後ろには灯台が見える。

それが学生の頃ツーリングで尻屋崎を訪れた時のイメージだ。

その風景に感動したのを覚えている。

だから今回も立ち寄ってみたかった。

尻屋崎へ来て感じたのは「思ってたのとは違う」だった。

自由気ままに歩き回っていた馬達は、柵に囲われて人間達とは隔てられていた。

時々観光用なのか灯台の近くの区画へ集められることもあるようで、柵の周りに観光客が集まっている。

近年、馬との事故が多くなったための措置らしい。

馬と人間が上手に付き合えなくなったってことか。

残念だけど仕方がない。

柵に隔たれているとはいえ、

寒立馬と灯台と海を見ることができるこの風景はキレイだなと感じた。

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尻屋埼灯台へも行ってみる。

岬は「尻屋崎」

灯台は「尻屋埼灯台」

実は字が違うという事に気づいた。

なんで?

この灯台は中へ入ることができる。

灯台の螺旋階段を登りテラス部分へ出ると足元には馬達。

その先に太平洋が広がっている。

日本全国の中へ入って「のぼれる灯台」を巡るスタンプラリーをやっていた。

青森から沖縄まで「のぼれる灯台」は全部で16基。

このラリーも面白そうだな、と思ったが沖縄の離島もあるので難しそうだった。

いつかやってみたい気もする。

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漁具アートの風景

東通村の海岸線には鳥取にも負けない砂丘がある。

だけど観光地化されていない。

それどころか立ち入り禁止だ。

それは、自衛隊の演習地だから。

広大な砂丘の風景を見てみたいけど、仕方がない。

そんなことを思いながら、小さな漁村をいくつか通り過ぎていく。

田舎の素朴な風景が流れすぎていく。

そんな中車を進めていくと突然目を引くものが現れる。

八戸で見たガンダムや紋別のカニの爪くらい具体的なものなら印象も違うのだが。

目の前には流木や漁具のブイが整然と並んでいる。

いや、飾られているのか?

反対側に目をやると、ブイが棒に刺していくつも立っている。

「なんだこれ?」

集落の中だが、周囲には人影がない。

ただ僕らだけ。

目の前には、ブイが大量に飾られている。

後で調べたら82才のおじいさんが10年以上かけて作っているアートらしい。

旅の途中で見つけるこんな風景がたまらなく楽しい。

ガイドブックには載っていない風景。

また一つ、ここだけの風景を見つけた

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ホンダジェット 三沢航空科学館

警察音楽隊が軽快な音楽を演奏する。

周囲には大勢の人が手拍子をしながら聞き入っている。

子供達が駆け回る。

とにかく賑やかだった。

三沢航空科学館は、巨大な倉庫のような建物をメインにその周囲には様々な機体が展示してあった。

その奥には自衛隊と共用利用の三沢空港の滑走路が見える。

そのメインの建物のエントランスで演奏が行われていた。

軽食や飲み物の店も出ているようだった。

人混みを避けるように科学館の中へ入ると巨大な空間に巨大な飛行機が並んでいる。

その脇には子供達が遊べるコーナーがあったり、2階へ上がると宇宙に関するコーナーがある。

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1階へ戻り、奥へ進むとホンダジェットのコーナーがあり、実機が展示してある。

航空力学的にこの形状がどうだとか。

コクピットのパネルがタッチパネルだとか。

開発までの経緯はこうだとか。

様々な説明が書いてあるが、

そんなことより

「カッコイイ!」

この一言に尽きる。

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バラ焼き発祥の店 赤のれん

三沢市内を走っていてショッピングモールの駐車場へ入り損ねて、次の角を曲がって戻ろうとハンドルを切ろうとした時だった。

道の先に大きな門と英語で書かれた看板が見えた。

米軍の三沢基地だった。

ここは自衛隊だけではなく、米軍も常駐する街だった。

ショッピングモールに車を停めるのをやめてコインパーキングを探す。

車を停めるとお昼を食べる事にした。

三沢基地から続く大通りをブラブラ歩くとその店はあった。

「バラ焼き発祥の店 赤のれん」

十和田市のご当地グルメかと思っていたら、三沢市が発祥だった。

ちょっと昭和な店に入るとテーブルに案内された。

バラ焼定食を頼むとご飯と味噌汁に副菜が一つ運ばれてきた。

そしてバラ焼き。

フライパンいっぱいの牛のバラ肉と玉ねぎが目を引く。

すごいボリューム!

コンロに火をつけてフライパンを置くと店員さんは忙しそうに厨房へ戻っていく。

焼けばいいだけだろうが、どうするのが正解なの?

周囲を見渡すとほとんどの人がバラ焼きを食べていた。

見様見真似でといっても焼けたらご飯と一緒に口に放り込む。

甘じょっぱいタレの味が口に広がる。

ご飯がすすむ。

すごい量だなと思ったけど、黙々と食べてあっという間に食べ終わってしまう。

美味しかった。

ごちそうさまでした。

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「鮫だ」

「鮫だね」

駅の駐車場の一角に鮫のオブジェがあった。

大きな口を開けた鮫は、ちょっとユーモラスでもあった。

駅の名前は「鮫駅」

鮫駅の鮫。

ありがちなシチュエーションだったけど。

なんか面白かった。

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うみねこの島 蕪島神社

ミャー、ミャー、ミャー、ミャー・・・

うみねこが鳴いている。

それも数百羽の。

蕪島はうみねこの島だった。

三沢から1時間弱。

相変わらず存在感のあるガンダムを見て、

北海道行きフェリーの乗り場を過ぎて、

蕪島まで来た。

そこだけ盛り上がっているような島の上に神社があった。

蕪島神社だ。

神社の境内に上がる階段の手前に傘置き場がある。

何本かのビニル傘が置いてあるのだが、これは糞よけの傘だった。

うみねこの聖地に足を踏み入れているのだ。

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辺りは糞で真っ白。

上空はもちろん、木の上、鳥居の上、灯籠の上、足元にも、ありとあらゆる場所にうみねこがいる。

上空からの攻撃は傘で防ぎながら階段を登り参拝する。

境内にもうみねこが歩き回っている。

参拝を終えて戻るのだが、うみねこがいるのはこの島の周囲だけ。

結界でもあるんじゃないかと思うくらい、駐車場まで来るとその姿はなくなる。

不思議な島でした。

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葦毛崎展望台

葦毛崎は、大平洋を見渡せる高台になっていて展望台があった。

第2次世界大戦末期には旧日本軍の軍事施設として利用されていたらしく、展望台は、ゴツゴツした岩場の上にある頑丈そうな作りとなっていた。

ここから眺める大平洋も雄大で、きっと朝日がキレイに見えるんだろうなぁ。

そんな事を思いながら、僕らは潮風にあたってノンビリと海を眺めた。

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天然の芝生 種差キャンプ場

種差海岸は天然芝生の海岸が広がる。

浜辺が緑という不思議なところ。

インフォメーションセンターでチェックインを済まし、キャンプ場へ移動する。

キャンプ場の駐車場からは徒歩になるのだが、途中民家があってその軒先をお邪魔するようにテントサイトへ入るのだ。

種差海岸から続く芝生が窪地のようなところに広がっている。

そこがテントサイトだった。

できるだけ緩やかなところを選びテントをたてる。

目の前が海で、のんびりできる所だった。

テントサイトの脇の林の向こう側をJR八戸線が走っていて、時折聞こえる列車の音が気になる。

窪地の底にはキャンプファイヤーでもやれそうな、コンクリートで仕切られた場所がある。

けれどここは天然芝のキャンプ場。

直火は禁止。

花火も禁止だ。

夜になって子供連れのお父さんが花火を始めた。

ここ禁止だから。

注意されて、すごすご戻っていったけど、翌朝花火の残骸が残っていて残念だった。

暗くなってから、

どーん、パラパラパラ・・・。

林の向こう側が時折明るくなった。

「花火だ!」

こちらの花火はいくら上がっても問題ない。

ミィと駐車場の外の踏切の近くまで花火を見に行ってみた。

高く上がる花火は見えるのだが、スターマインとか低い花火は良く見えなかった。

「見てくる!」

と言ってミィはさらに踏切を渡り、道路の向こうまで行ってしまった。

僕はテントへ戻って、花火の音を聞きながらビールを飲んでる。

「キレイだったよ!」

ミィが戻って来てスマホの写真を見せてくれた。

夏が始まった。

そんな気がした。

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25日目のDATA

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2023/07/16(日)

天候:晴れ 最低 20.9℃/最高 28.6℃

青森県むつ市〜青森県八戸市

走行距離:179.5km

総走行距離:4187.6km

 

2024/09/01

ぐるっと日本を旅してみた Vol.24

2023年7月15日(土) 24日目

本州再上陸初日は、雨。

昨夜からの雨は降り続いていた。

それも強烈な雨。

地面は水が溜まり始めていた。

朝食もタープの下では食べられず、炊事場のテーブルへ避難。

今日は一日雨。

無理せず、ゆっくり下北半島を回ろうと思います。



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本州最北端 大間崎

朝食後、雨の中でテントを撤収すると歩いて大間崎へ向かった。

テントサイトから土産物家の脇を抜けるとすぐに海に出た。

大きなマグロのモニュメントがあり、マグロの一本釣りの町をアピールしている。

そこには本州最北端のモニュメントもあり、足元に日本地図が書いてある。

本州の最東西南北、本土の最東西南北が示されていた。

本土の最東端、最北端は行ってきた。

ここからは本州の4端にも寄るつもりだ。

本州四端ラリーという企画があり、東西南北四端を巡ると記念品がもらえるというものだ。

その完走を目指す最初の場所がここ本州最北端大間崎だ。

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本州最北端到着証明書というのがあり、何ヶ所で手に入れることができるらしく、その一つが目の前のお土産屋さんだった。

早速、証明書を手に入れにいく。

「最北端到着証明書を2枚ください。」

2人分の証明書を手にして違和感に気づいた。

デザインがネットで調べたものと違うのだ。

どうもこの店オリジナルの証明書らしい。

「すみません。観光協会が出してる証明書ありますか?」

もう一度聞いてみる。

「その証明書もちゃんと許可もらってるんですよ。

4端ラリーで使えますよ。」という。

「観光協会の証明書が欲しいんです。」

何故か、渋々と証明書を出してくる。

結局、店オリジナルと、4端ラリー公式のものと両方購入することになってしまった。

ミィには「はっきり言わないからだよ」と言われたが、まさか2種類あるとは思わなかったのだ。

次からは気をつけよう。

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大間のマグロ 津軽海峡文化館アルサス

大間のマグロを食べたかった。

大間崎で食堂を見たがそれなりに良いお値段がする。

お昼にこの値段か・・・。

別のところで食べよう。と、車を走らせた。

津軽海峡沿いに佐井村までやってきた。

佐井村立津軽海峡文化館アルサスというところで休憩する事にした。

定期観光船が仏ヶ浦へ向けて出港しています。

今日は、警報級の雨なのでお休みかな?

海峡ミュージアムという博物館が併設されていて、佐井村に伝わる伝説をモチーフにしたねぶたが圧巻だった。

その他にもこじんまりと佐井村を紹介していた。

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アルサスの隣には、土産物屋、軽食屋が数軒並んでいる。

その中に「フードコーナーちょこっと」という店があった。

除くと本マグロ丼を手頃な値段で食べられるらしい。

大間港に上がるマグロが大間マグロとして有名だけど、大間の漁師は佐井村の目と鼻の先までやってくる。

佐井村に上がるマグロも大間のマグロも同じマグロ。と言われた。

本マグロ丼は、簡易的な物で発泡スチロールの丼に入っていた。

新鮮なマグロは、大ぶりに切られていてツヤツヤで美味しかった。

これが大間(佐井村)のマグロか。

しっかりマグロを味わうことができて満足でした。

一緒に「うにぎり」も食べたけど、こちらは岩のりに包まれたおにぎり。

具は文字通り、うに!

これも美味しかったなぁ。

ごちそうさまでした。

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雨の恐山

雨の山道ほど走りたくない道はないかもしれない。

路面は滑り、薄暗く、狭い道を対向車に気をつけながら走らなければならないからだ。

それも「恐山」という独特な場所へ行くとなれば尚更だ。

鬱蒼とした山道を抜けて開けた場所へ出るとそこが日本3大霊場の一つ、恐山だった。

雨は止みそうになかった。

傘を持って山門を入っていく。

広い敷地で歩道の両側に幾つかの平屋の建物が立っている。

その中にあの「イタコ」がいると書いてある。

「イタコ」を頼ってここへくる人もいるのだろう。

まず、本堂で手を合わせるとこの先の旅の無事を願った。

その後、雨の中境内を散策する。

境内と言っても荒涼とした岩場で、あちこちにお堂や碑、祭壇がありそこを巡る遊歩道が続いている。

高台から見渡すと宇曽利湖が広がり、極楽浜と呼ばれる砂浜がある。

遊歩道はさらに奥へと続いているようで遠くに人影が見えた。

この風景を見ることができて満足していた。

とにかく雨が強く降っているので遊歩道を全周歩く気にはならなかった。

雨は降り続いていた。

今日は、このまま止みそうになかった。

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むつ来さまい館 まさかりプラザ

むつ市まで降りてきた。

むつ市で観光するのはどこが良いか調べてみたらむつ来さまい館というのがあった。

「来さまい」ってなんだろうと行ってみた。

「来さまい」は、下北の言葉で「いらっしゃいませ」という意味だった。

ここはむつ市のイベントホールだが、中に下北ジオパークビジターセンターがあった。

下北半島の地形の成り立ちが面白く、ボランティアの人が丁寧に教えてくれる。

ただ、このおじさんが「今日初めてなんですよ。説明するのが」という人で、

ちょっと緊張気味に、つまづきながら一生懸命説明してくれた。

ありがたい。

来さまい館の隣にはむつ市観光物産館まさかりプラザというのがあったのでこちらも行ってみた。

「まさかり」というのは下北半島がまさかりの形をしていて「まさかり半島」と呼ばれている事に由来しているらしい。

観光物産館という名前の通り土産物屋だった。

下北の特産品や名物を売っていた。

期待半分で来てみたけど、なかなか楽しい時間を過ごすことができました。

ボランティアのおじさん。

ありがとう。

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むつ矢立温泉キャンプ場 ロッジ村

今日は雨が降り続いていた。

警報も出ていたのでキャンプはちょっとどうしよう?と思っていた。

むつ矢立温泉キャンプ場にはロッジがあったのでそこに泊まることにした。

スーパーで買い物をしてキャンプ場へチェックイン。

6畳ほどの室内にテーブルと水道があるだけ。

雨を気にせずに眠れるのはありがたい。

とはいえ、トイレは外なので傘が必需品でした。

キャンプ場の名前の通りロッジの向かいには温泉施設がある。

ものすごく広い洗い場がありその真ん中に大きな湯船がある。

湯船の真ん中には大きな柱が立っていた。

地元の人が大勢入りに来るそんな温泉だった。

お風呂に浸かった後はロッジに戻り夕飯を食べることに。

室内は火気厳禁とのことなので調理はできず、スーパーで弁当を買ってきた。

マグロの中落ちの鉄火巻き、中身がはみ出るほど大きくて美味しい。

なんだかんだマグロを食べてます。

午後8時頃には雨は弱くなってきたようだが、岩手県、秋田県辺りは酷い雨になっているようだ。

こちらに流れてこなければ良いなぁ。と思いながら寝床を作った。

ロッジとは言え、布団は無いので今夜もシュラフで寝るのでした。

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24日目のDATA

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2023/07/15(土)

天候:雨 最低 19.5℃/最高 23.4℃

青森県下北郡大間町〜青森県むつ市

走行距離:91.4km

総走行距離:4008.0km



ぐるっと日本を旅してみた Vol.23

2023年7月14日(金) 23日目

北海道は、観光も楽しんだけど、

札幌で地下鉄と市電。

三笠市の鉄道村。

函館の市電と、

鉄道も楽しんだ旅でした。

父娘で先頭車両かぶりつきで乗ってました。笑。

今日は、北海道最終日。

もう少しだけ楽しむ事にします。

 

函館公園

函館山の麓にある函館公園には、函館博物館があった。

戊辰戦争の箱館戦争に関する資料。

函館の成り立ち、歴史などの展示がある。

静かな館内をミィと二人で見て回る。

特にミィは、展示の説明を一つ一つ時間をかけて丁寧に読んでいく。

僕のペースで館内を回ると2、3周してしまいそうだ。

「せっかく来たんだからちゃんと読まないと!」とミィは言う。

「あそこのあの展示の中のこの文章が良かったね」と、言われても僕にはピンとこないこともあった。

だからほとんどの場合、見学を先に終わった僕が待つ事になる。

それぞれ見学の速度があるのだ。

博物館を出ると公園内をぶらぶらと歩く。

歴史のありそうな建物が立っていたり、遊園地があったりと結構広い公園だ。

「こどもの国」と名付けられた遊園地には、小さな子供たちが大喜びで遊具に乗っていた。

公園の端には動物園もあった。

エゾシカやミニチュアホースもいたが、リスやモルモット、鳥などの小動物が中心の動物園で無料だった。

エゾリスのケージが一番大きくて、建物の1、2階分の高さがあって木が植えられている。

その木の枝をちょこちょこ駆け回るリスを見て回るのが楽しかった。

爬虫類好きのミィは、イグアナやカメのコーナーから動かない。

体の向きを変えたり、立ったりしゃがんだりして、スマホを構えて写真を撮っている。

小さな動物園だが、僕らは十分楽しんだ。

公園を出たところに坂本龍馬が立っていた。

歴史のある町はちょっとしたところに歴史上の人物が立っているものだ。

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教会と世界で2番目のメロンパンアイス 元町

函館市の元町公園から函館山ロープウェイ乗り場にかけては見どころがたくさんあり、観光客も大勢訪れていた。

旧イギリス領事館。

旧函館市公会堂

カトリック元町教会、聖ヨハネ教会

修道院、神社、寺

そこに立っている学校でさえ有名な建築物なのか?と思ってしまう。

その中のハリストス正教会に寄ってみる。

ロシア正教会で建物がヨーロッパの物とはちょっと違い独特の形をしている。

白い外観に緑がかった水色の屋根がとてもキレイだった。

庭を周回し、入口から中を覗き見る。

この辺りは教会が何棟か立っているのだが、その隣にお寺があったりしてとても不思議な雰囲気がある。

そんな通りをブラブラしていると人だかりがあった。

皆1方向を見てカメラを抱えている。

そこは八幡坂。

市街地の中を一直線に下っていく坂道で海へ向かって伸びる道が映えるのでフォトスポットになっていた。

そんな中に混じって写真を撮る。

さらにブラついていると「世界で2番目に美味しい焼きたてメロンパンアイス」という看板を見つける。

世界で2番目?

1番目はどこ?

笑いながら、つい買ってしまう。

メロンパンにたっぷりのアイスが挟んである。

店先の椅子に座って食べると、こちらをジロジロ見ながら客が入ってくる。

なんか宣伝しているみたいだった。

メロンパンアイスは程よく甘く、冷たくて美味しい。

日差しもちょっと強くなってきたので、ちょうど良かった。

ごちそうさまでした。

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ご当地バーガー No.1 ラッキーピエロ

北海道最後のお昼は、

ラッキーピエロ!

函館のご当地バーガーを食べに行きます。

ラッキーピエロ 港北大前店へ向かいました。

外装がまがまがしくて面白いけど、中の雰囲気もアメリカンなお店。

楽しそうだから数ある店舗の中からここを選びました。

しかし、45分待ちと言われて、この後フェリーの時間とかもあるので泣く泣くあきらめようかと。

でもさすがラッキーピエロ函館市内の至る所に展開していて、ここのすぐ近くにもう一店舗あるのを発見。

ダメ元で昭和店へ行ってみた。

港北大前店よりもこぢんまりとしたお店だが、外観は負けていなかった。

すぐに提供できるとの事でまさにラッキー!

メニューから選んだのは、

人気NO1のチャイニーズチキンバーガー

人気No2 のエッグバーガー

そしてラキポテ、ラッキーガラナをいただきました。

さすがうまい!

そして、デッカイ。

お腹いっぱいで、ラキポテ1つ持ち帰りました。

ごちそうさまでした。

ちなみに、夕べの旅館で北海道旅行割りが使えたのでクーポンを貰ったのでお昼はクーポンで支払いました。

ここでもラッキー!

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津軽海峡フェリー

お昼を食べた後、スーパーで食材を購入してからフェリー乗り場へと向かいました。

2週間走り回った北海道ともお別れです。

知人から「今日のアルビの試合、札幌戦見てくるんでしょ?」とのメールが入りました。

が、試合を見ずに本州へ戻ります。

これは、たまたまだったのですが、お昼の食事代として使った北海道旅行支援のクーポンは、今日まで。

津軽海峡フェリーの料金も明日からは夏料金で値上げ。

なんてギリギリを攻めてるんだ自分。と、思ってしまった。

早目にフェリーターミナルの駐車場へ着いたのでターミナルへチェックインしに行こうと思ったら、駐車場の入口に大きなゲートがあった。

何だろう?と思ったらスマートチェックインできるらしい。

つまり、カウンターで手続きしなくても車に乗ったままドライブスルーでチェックインできる。

車を戻して早速試すと、インターネット予約していたのでいとも簡単にチェックインできてしまった。

楽ちん。

フェリーは定刻通り 16時に函館を出港する。

天気が良いのでデッキのベンチに座って函館の風景を眺めていた。

函館山を回り込むようにして船は進んでいく。

青森からのフェリーが少し離れた航路を進んでいる。

新潟から来たと思われる新日本海フェリーが横切って行く。

その他にも次から次へと様々な船が津軽海峡を行き交っている。

非日常の日々だったこの2週間に思いを馳せる。

そしてこの先の「旅」についても考えてみる。

まだまだ先は長いのだ。

17時30分、フェリーが大間港に着いた。

本州に再上陸。

ここからは九州を目指す旅が始まる。

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大間崎テントサイト

大間崎に着いた僕らは、車で5分ほどの大間崎テントサイトへ向かった。

大間崎にある無料のキャンプ場だ。

陽はすでに傾いていたので明るいうちにテントを建てたかった。

キャンプ場の駐車場には何台か車が止まっていて、その半数位は車中泊のようだった。

フェリーで見かけた車や人がいた。

僕らと同じように北海道から来た人達と、明日のフェリーで渡る人、青森県を旅している人と様々な人がこのテントサイトを利用している。

芝地のサイトにはベンチとテーブルもいくつかあってそれを使って夕飯を食べている人たちもいる。

炊事場は小屋になっていて中にもテーブルや椅子がいくつかある。

パソコンを持ち込んで仕事(?)をしている人もいた。

お金を払うとガスも使えるようだった。

テントを立て終えて夕飯を食べていると突然雨が降ってきた。

それも土砂降りの雨。

ベンチで食事をしていた人達は慌てて炊事場へ逃げ込んでいた。

雨は止みそうになかった。

雨の中大間崎を散策することもできず、その日はシュラフに潜り込む事にした。

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23日目のDATA

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2023/07/14(金)

天候:晴れ 最低 18.9℃/最高 25.5℃

北海道函館市〜青森県下北郡大間町

走行距離:37.0km

総走行距離:3916.6km

 

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