ぐるっと日本を旅してみた Vol.18(前半)
日本本土最北端まで来た。
あとは、ここから南下していく日本縦断の旅が始まります。
鉄道系YouTuberと呼ばれる人達がこぞって訪れるのが、最北の駅稚内駅だ。
整備された駅前とキレイな駅舎がそこにある。
駅構内は1面1線構造で、これで特急や普通列車が捌けるのか?と思ってしまうが1日の発着本数は多くは無いので問題ないのだろう。
朝と旭川方面へ向かう列車の改札が開き海外からの観光客らしき人、鉄道ファンらしき人、地元の人らが乗り込んでいく。
その列車を見送ると駅前へ出てみる。
駅舎から伸びた線路が駅前でモニュメントとなっていて、途中で途切れている。
その先には線路はないのだ。
かつてはここから先の稚内港まで線路が続き、そこからサハリンへ向けて連絡船が出ていたという。
その頃の賑わいは今はないが、それでも観光客が来ている。
人は北を目指すものなのだ。
稚内駅の建物は、キタカラという複合施設になっていて駅、道の駅、映画館、バスターミナルがひとつになっている。
最北の駅 稚内駅に来たのは鉄道ファンだからというだけではなかった。
その中に稚内市観光案内所があり、「日本本土四極最北端到達証明書」を交付している。
最東端に続き2箇所目、最北端到達証明書を手に入れた。
そしてもう一つ。
「マンホールがあるんだけど、ガンダムの」とミィが言ったからだ。
駅周辺の何ヶ所かにバンダイナムコがガンダムマンホールプロジェクトとしてマンホールにガンダムや、ザクをデザインした蓋を取り付けたのだ。
そして、そのデザインに合わせたマンホールカードも発行されている。
観光案内所でマンホールカードの配布もやっていた。
カードをもらい、マンホールが設置されている場所を示した地図を貰い回ってみることにした。
マンホールのふた探しの旅が始まった。
稚内の観光地、稚内港北防波堤ドームへ行ってみる。
歩き始めるとエゾシカがのんびりと草を食べている。
もうだいぶ見慣れたが、町中で見るのはやはり変な感じだ。
港のヘリがドーム状の屋根のある通路でできているところに着いた。
これが北防波堤ドームだった。
ライダーが自分のバイクを入れて写真を撮っていた。
このドーム状の通路が防波堤になっている。
昔はここまで鉄道が伸びていたらしい。
そんな北防波堤ドームを見学してから稚内駅へと戻っていった。
エゾシカがおんなじ場所で同じように草を食べている。
これがデフォルトの風景であるかのように。
当たり前にエゾシカはそこにいた。
稚内駅で車に乗るとフェリーターミナルへ向かった。
フェリー客以外の車はあまり停められそうになかったので、ミィだけ降ろして僕は車で待機する。
ここにガンダムマンホールがあるのだ。
フェリーターミナルの入口付近をウロウロと探し回っていたミィがようやくマンホールを見つけ車に戻ってくる。
北防波堤ドームとドムの組み合わせだった。
次に向かったのが稚内副港市場。
港湾道路沿いにある建物だった。
その入口の脇に白い道を背にしたガンダムが描かれているマンホールがあった。
これで稚内にある2ヶ所をクリアできた。
副港市場は、市場だけではなく、レストランや樺太記念館、昭和レトロな街並みを再現したコーナーなどがあり結構見所があった。
樺太記念館はそれなりにスペースを取って作られていて、樺太を走っていた鉄道の資料なんかもあり興味深くみる事ができた。
温泉もあるようだったのだが温泉には入らずに次の目的地へ進むことにした。
稚内市の海岸線は北を上にしてアルファベットの「M」の様になっている。
右のとんがりが最北端の宗谷岬。
その反対、左のとんがりがノシャップ岬だ。
最東端の地がノサップ岬(納沙布岬)と紛らわしい。
アイヌ語でノサップは岬の傍のコタン(集落)のことを指す。
ノシャップは、岬が顎のように突き出たところ。
意味は全く違うらしい。
ノシャップ岬にはちょっとした案内看板があり、キレイに整備されている。
その横には稚内市立ノシャップ寒流水族館がある。
「水族館に行かないの?」ミィは水族館に興味を示したらしい。
ただ、水族館に行くとなると稚内でもう一泊した方が良くなりそうだ。
それも悪くはないのだが、
「いや、寄らずに進もう」
「えぇぇ。」ミィが不満気な声をあげる。
急ぐ旅ではないが、いつまでものんびり出来るような旅でもない。
見つけたところを全部回るわけには行かない。
そう自分に言い聞かせていた。
ゆっくりと稚内市を回ったので、いよいよ南下を始めよう。
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