ぐるっと日本を旅してみた Vol.20
札幌市は大都市だった。
半日や1日で回りきれない。
そもそも見に行こうとした施設だけでも半日はかかりそうだった。
急遽2泊して正解だったが、それでもまだまだ回り切れていない。
今日一日、時間が許す限り、楽しんで行くことにします。
「開拓村へ行こう」
ミィが言う。
ノーチェックだったのだが、調べてみると北海道の歴史や文化を体感するには良さそうな場所だった。
そして広大でちょっと寄るというわけにはいかない気がした。
それもあって札幌では2泊している。
一歩「開拓の村」の中に入るとそこには一つの町があった。
広い大通りの両側に役所、旅館、警察署、屋敷など明治頃の建物が並んでいる。
その奥には、ニシン屋敷、番屋が並びニシン漁の最盛期の頃を再現している。
大通りには馬車鉄道が走っているのだが、この日は目にすることはできなかった。
数日前に馬車のブレーキが故障して暴走して車庫にぶつかったらしい。
当面、運行は休止しているとか。
そんな通りを奥まで歩いて行く。
ニシン番屋は一番奥の区画にあった。
大きな建物の窓に沿って畳が敷いてあり、その畳一畳が1人の居住空間だったとか。
その上もロフトのようになっていて同じように人が寝起きしていた。
何十人もの人達が出稼ぎでやってきてニシン漁をしていた事が分かる。
後に映画「ゴールデンカムイ」を見た時、この日の記憶が蘇ってきた。
通りだったり建物だったり、どこかで見たような風景だったのだ。
あれだけの映像を撮るにはこの開拓の村が最適だったんだろうな。
現地と映画で2度楽しめた北海道開拓の村でした。
泊まったホテルにコインランドリーが無かったので洗濯物を持って「開拓の村」へ出かけていた。
見学の後、近くのコインランドリーに洗濯物を放り込んで終わるまでの間お昼ご飯を食べる事にした。
札幌で食べたいものの1つがスープカレーだった。
コインランドリーの近くを探すと「カレーのふらのや」というお店があった。
ログハウス調のお店に入るとテーブル席に案内された。
カレーは、
スープかルー
スープの種類
辛さ
ライスの量
それにトッピングと、自分好みにいろいろ組合せができるようだ。
僕らは、
やわらか骨付きチキンのスープカレーと、
合鴨の肉団子のスープカレーを頼む。
ラッシーも頼んでみた。
スプーンで外せるくらいホロホロと柔らかい鳥肉をカレーと一緒にターメリックライスにかけていただく。
スープカレーは、ご飯にかけるのが正しいのか?ご飯を浸すのが正しいのか?ちょっと気になる。
しっかり香辛料の効いた美味しいカレーでした。
もしも、今度来る事があったらルーカレーも食べてみたいな。
ごちそうさまでした。
午前中の観光を終えると一旦ホテルに戻った。
少し休憩をした後、この旅の目的を果たしに行くことにする。
地下鉄に乗って札幌駅へ向かう。
札幌の地下鉄は車輪が鉄では無くゴムタイヤになっている。
「車なの?」と、ミィが聞いてくるが「鉄道だよ」と答える。
鉄道法だとかなんとか、その基準があって鉄道となっているのだと思うが正式な基準は分からない。
地下鉄だから鉄道なのだ・・・。
札幌駅に着く。
天気が崩れてきて今にも雨が降りそうな感じになった。
札幌駅は大都市らしく巨大な駅舎がそびえ立っている。
何年後かにはここに新幹線が到達する。
構内に入ればその工事も行われているはずだ。
とは言え、目的地はここではない。
北海道庁、5箇所目の都道府県庁だ。
北海道庁旧庁舎は、赤れんが庁舎として観光地になっている。
しかし、今目の前にあるのは赤れんが庁舎の巨大な絵!
実寸大の絵が庁舎を隠す様に立っている。
現在、改修工事が行われているのだ。
その工事現場の隣に見学施設があった。
階段を登って行くと旧庁舎の工事の様子が目の前に見ることができる。
そしてその最上階には旧庁舎の屋根の上に乗っている八角塔の屋根を間近に見ることができた。
この工事が終わればこんな距離で見ることはできなくなる。
貴重な時間だな。そんな事を感じながら見学路を回っていました。
外へ出ると空はぐずつき、小雨が降ってきた。
本降りにならないことを祈りつつ僕らは街歩きを始めた。
北海道庁から10分程歩くと札幌時計台がある。
以前、車でこの前を通ったことがあるのだが、
「あっ、これ!?」と、思っていたのとは違うイメージがあった。
実際に来てみるとビルの間に佇む時計台は、写真で見るよりずっと小さく見えた。
中に入れるらしいので入場料を払い、中に入ってみる。
「時計台」という名前しか知らなかったのだが、これが北海道農学校、今の北海道大学の演武場だったというのを初めて知った。
中にはその歴史やクラーク博士を初めとする演武場に係わった人達の説明が書いてある。
2階に上がると時計を動かしている仕組みの説明がある。
石を積んだ重りが降りて行く力を動力源としていて、人力で週2回巻き上げて居るとのこと。
凄い労力です。
最初、たいしたことない建物だなぁという印象だったのが、中に入ってみてガラッと変わりました。
やっぱり、立派な建物だなぁ。と。
来てみて良かったと、思いました。
時計台から歩くとすぐ大通公園に出る。
雪まつりの会場として有名なところだ。
3車線道路に挟まれた広い公園になっている。
中心に芝生や花壇がありキレイに整えられていて、観光客や犬の散歩をする人等大勢の人が歩いている。
ここにもキャラクターのマンホールのふたがある。
ポケモンでは無く雪ミク(初音ミク)。
北海道応援キャラクターなのだそうだ。
「写真撮ってくる」
「いってらっしゃい」
ミィはそのマンホールを探しに行った。
大通公園の中にそれはあり、写真を撮り終えたミィはニコニコしながら戻ってくる。
この後、すすきの交差点にもマンホールの写真を撮りに行ったのだがさすがに人通りが多く、その切れ目を狙って撮るのが大変だったようだ。
大通公園に立つと目に入るのが札幌TV塔。
その展望台まで上がってみた。
札幌市内が一望でき、札幌駅や札幌ドームなどが見えた。
とにかく大きな都市だと言うことが良く分かる。
TV塔のキャラクターが「テレビ父さん」赤い人参に顔を付けたようなキャラクターだ。
ミィは大喜びでグッズを見て回っている。
特に買うわけでも無いんだけど。
絵はがきを買って家に手紙を送ることにする。
何種類かあるうちの1枚を選んで購入。
そして再び、賑やかな市街地へ足を向けた。
すすきの交差点は人で溢れかえっていた。
「雪ミク」の写真を撮る為にマンホールのふたを探していたミィは、ようやくそれを見つけたらしい。
ただし、交差点の歩道の角。
大勢の人が行き交う場所だ。
なかなかうまく写真を撮ることができずにいたが、どうにか人の波の間で撮ることができた。
すすきのからは市電に乗ってホテルの方へ戻ることにする。
すすきの停留所から中島公園通停留所までは、周回している路線の外回りで3駅なのだが、せっかくだから内回りでグルッと遠回りをして帰ることにする。
路面電車なんてそうそう乗る機会が無いから楽しむことにした。
電車がホームに止まると乗り方が分からないが他の人と同じように乗り込む。
交通系ICカードが使えるのでその点は楽だった。
車内は混んでいて、座席も通路も埋まっている。
電車は、ゴトゴトと道路をゆっくり進んで行く。
車両の一番後に立つと、次第に離れていく車窓を楽しんだ。
当然、車と一緒に赤信号は止まり、青信号で進む。
時折、電車専用の信号もあり、車より優先で交差点に入っていったりもする。
見ていて楽しい。
夜景で有名な藻岩山へ登るロープウェイの前にも停留所がある。
夜景も見てみたいが、今日は天気が悪い。
曇り空であまり夜景を期待できないのでそこは諦める。
市街地を離れ住宅が増えてくると乗客も徐々に減ってくる。
中心部では観光客も多かったが、この辺は住民の足といった感じだろうか。
やがて中島公園通停留所が近づいてくる。
バスのような降車ボタンを押し、電車は停留所に停車した。
僕らは電車を降りて中島公園へと歩いて行く。
電車はそのまま市内中心部へと向けて走り出した。
ホテルに向かって中島公園を横切っていた時、このまま夕飯を食べに行こうか。と言うことになり通りを市内へ向かって歩いていく。
また、雨が降ってきそうな雰囲気だ。
札幌へ来て、ジンギスカン、スープカレーと食べたのでもう一つ、札幌ラーメンを食べようと言うことになった。
店を探しながらブラブラ歩いていると結局すすきのに近づいていく。
路面電車で大回りして来たのだが、ショートカット部分を歩いているようなものだ。
ここにしよう、と入った店は「濱龍総本店」
フラッと入ってみたが、北海道知事の賞を貰ったとか、有名人のサインがびっしり貼ってあったりとか、なんかすごそうな所だった。
味噌ラーメンと餃子を頼み、ビール サッポロクラッシクを飲みながら待つ。
餃子は皮がパリッと焼けていて美味しい。
味噌ラーメンは、シンプルだけど王道といった感じ。
味噌の香りが良い。
バターを溶かしながら麺を啜り、スープを飲む。
ちょっと気温が下がっていたので温まる一杯でした。
ごちそうさまでした。
店を出ると土砂降りの雨が降ってきた。
コンビニで雨宿りをしたが止みそうになく、傘を刺しても濡れそうな勢いの雨の中、ホテルへと帰って行った。
2023/07/11(火)
天候:晴れ 最低 22.3℃/最高 30.2℃
北海道札幌市
走行距離:58.5km
総走行距離:3559.8km
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