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2021/03/02

麦くんと絹ちゃんの話をしよう その6

麦くんと絹ちゃんの話をしよう その6

 

「映画 花束みたいな恋をした」

 

・カウントダウン ストーリー 個人的見解

 

この映画は、カウントダウン映画だと思う。

 

告白にいたるシーン。
3回食事をしたら・・・と、まず回数を限定して告白のタイミングを見ている。
そして、次は告白をしようと2人とも気合いを入れたデート。

 

「終電まで」というエンドをまず決める。
そして、あと8時間・・・・あと1時間。
とカウントダウンが始まる。

 

最後の1時間が、ミキシング講座になってしまって意気消沈してしまう2人。
でも、ここでチョコレートパフェのアディッショナルタイムが訪れる。

 

そう、まずエンドを決めてからストーリーが始まる。
静岡のデートも、新幹線の時間がエンド。
他のシーンも「終電」がエンドとして押さえられている。

 

もし、別のタイトルが付いていたとしたら「終電」だったのかも。
しょうもないタイトルだけど・・・・。

 

 

当然。
最後の別れのシーンも「今日」をエンドとして別れようと決めている。
エンドを決めた割りには、観覧車に乗り、カラオケ屋に行き、別れを決めきれない2人。
最後の場として選んだファミレスで、いよいよエンドに近づいた時、絹ちゃんが言う。

 

「麦くん」
「今日が良い」
「今が良い」

 

ここが「エンド」
常に、エンドへ向かってのカウントダウンは、始まっている。

 

 

もう一つ、大きなカウントダウンは。
全体を通してのカウントダウン。

 

2020
という文字で始まる物語。
これは、当然 2020年が終わりと言うことを物語っている。

 

そして、2015 から始まる物語。
2015、2016、2017、2018、2019、2020
と綴られるカウントダウン。

 

この物語は、カウントダウンストーリー なのだ。
恐らく、知らず知らずにこのカウントダウンに見ている人は乗せられて、せかされて、気持ちを持って行かれるのだろう。

 

この映画で自分的に一番辛いシーンは。
カウントダウンが

 

2018

 

と、表示された時。
ついに来てしまったっと、感じて辛くなる。
何度見ても、2018 と表示されると・・・辛い。
別れのファミレスが辛いという人が大半だと思う。
でも、2018 から辛いと、ほんとしんどいから。

 

あの家の狭い空間の中で無言で行き交う2人。
立ち上がり、イヤフォンを首にかけ、ミカンを手にしてパソコンの前へ戻り
「Stranger Things 2」を見始める絹ちゃん。
その横を素通りして、パソコンの前で仕事を始める麦くん。
その2人を見つめるバロン。
この間、無言のまま時間が過ぎていく。

 

そしてこれが崩壊の始まり。

 

そう、こんなエンドを意識したストーリーが展開されていると思う。
だから、この物語は、

 

カウントダウン ストーリー

 

なのだと思う。

 

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