石巻をウロウロしてきた。〜その3〜
雨水が所々に溜まっていたり、車を止めるはずの駐車場はゲートが壊れていて営業しているのかいないのかわからない状況。(車は止まっている)
市街地で見かける「がんばろう」の文字。
そして、「津波襲来の地」という石碑。
さらに、川に近づくと様子が変わる。
建ってる建物の中にあの日のままの建物がある。
「観光」に来て、こういう写真を撮るのは「良いのか?」と思ってしまった。
被災地を「観光」にして良いのか?と。
でも、これが現実なんだと思う。
一歩、この地を離れると夢だったような、幻だったような気になってしまうのでしょう。
実際、地元、新潟へ帰ってくると「大震災」なんて無かったかのような現実が待っています。
ならば、その事実が実際に、現実にそこにある事を記す必要はあるのだろうと。
勝手に感じてシャッターを切っていました。
たぶん、石巻の人は・・・被災地の人は、そんな思いを毎日、毎日、しているのだろうなぁ。
「被災地」であって、「観光地」ではないと。
そんな事を、強く感じた石巻でした。
石ノ森萬画館で、まず最初の衝撃がありました。
それは不意に訪れます。
楽しく観覧していた耳に入ってくる「FM石巻」のあの日の放送。
そして、震災の、津波の資料の数々の展示。
遠く離れた地では、新聞、テレビ等で一方的に報じられる内容でしか感じる事のできなかった事実。
涙が出そうになりました。
言葉が出ませんでした。
石ノ森萬画館のとなりにあるこの場所。
以前、食事のできる店があり今もホームページが残っているので「再開」したのだろうと思い、昼食を取ろうと思った場所です。
現実は、この通り何も残っていませんでした。
そして、観光を終えて仙台へ向かうために石巻市内から一旦、海岸沿いの日和大橋へ向かった時です。
瓦礫が撤去されてまっさらになった風景を見た時。
何も無い風景の中にぽつんとあの日のままの家が建っているのを見た時。
被災した車の集積場を見た時。
瓦礫の処理施設を見た時。
津波の高さを示す印を見た時。
ものすごい衝撃を受けました。
これが現実なんだな、と。
これを忘れちゃいけない。と。
石巻市内を離れる時、この文字を見ました。
感謝の言葉。
それが自分にとっての救いになった気がします。
来て良かった、と。
そんな思いを感じつつ仙台へと向かいました。
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